白衣の襞埋もれた指先は凍てつきし氷柱
啜る声もしめやかに項垂れた花は列

 どれ程に穢しても 彼は遠い国で清いまま
 「どうぞ、お好きなだけ」
 惑わすのは生者の名残
 哀惜に先立つ無力感
 彼女の袖は乾くことを知りません

然らば散らん水飛沫
薄氷打つ奔流に番の鵠も呑み干されましょう

罪深く灯す温もりを打ち消して 細る
枯れゆく梢よ さやさやと蒼天へと高笑え
毀れた雫を紡ぎ 数珠に結ぶ
玉響なる俤


凝らぬよう熾す焔
滾る熱を纏い
灰燼と帰す夢

(此れで最後、踊りましょう。次の世では共に眠る――)
 
去らば散らん花吹雪
窓外にて絢爛な桜の瑞木も 焼べらせば焚き木

「良い子は眠れや! 悪い子に悪夢の御馳走!」
たらふく喰らえ、と差し出すは燻ぶる火達磨の手よ
“現世は夢” 可憐に火炎を煽れ
夢は終わる、葬送


灼熱の舌先
片割れを舐めては 漫ろにちらつかせる「あかんべえ」
埋み火から覗く 健気な白に似た反魂香の煙る小夜
明けてゆく

遠景に幽か
揺れる彼の不知火
八重に咲き 九重に

散る

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

錚々と焔は詠いて 【コラボしました!】

↓ふわるさんと念願のコラボレーション!↓
http://www.nicovideo.jp/watch/sm9874463

え? 読めない?
それでいいんです(笑)

閲覧数:432

投稿日:2010/03/01 15:50:06

文字数:456文字

カテゴリ:歌詞

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