それは風伝う 古の語り草よ
山深き村の化け物 裁く男女を称えし伝承

下つ弓張を 終えた丑三つの時に
村一の高き娘を 山に返せ 平和望むならば

「村の民守ることが 我の宿命よ」
明日の宝見据え 長の娘は言った

数多の涙を飲み下し 微笑う娘 ただ静かに
愛し男の腕ほどき 言うは
「今は君の幸願う。」


来る月立つ夜 現れし山の獣
贄喰らう牙に向かうは 強き心 ひと振りの小刀

その背追う男 一人発つ娘求め
迷いなく剣携え 村の掟さえも破り捨てる

「愛し君守ることが 我の宿命よ」
震える肩抱いて 村の男は言った

真の暗闇囚われても 手繰る糸に光を見て
心折れねば まだ戦終えぬ
「我の幸は君にあり。」


かくて化け物 世に未だ姿を見ず 
そして男女の姿後に見た者なし
互い討ちたか 逃げ延びたか 今は昔知る術なし
されど村人 願い風に乗せて 彼方送る紡ぎ詩
いつか彼の子ら 風頼りに 村に帰る事を信じ
今も語りし 去る英雄の唄 深き山の物語

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

英雄

つきのわさまの『【タイトル・歌詞募集】曲名未定【民族調】』に歌詞応募させていただきました。
http://piapro.jp/content/med3uet696qgnonp

イメージはやっぱりわりとそのまま、はるか昔の英雄の歌です。
あんまりにも特殊な読み方が多いので前ページにひらがな打ちしたものがあります。


此処でちょっと解説

下つ弓張・・・下限の月のこと
丑三つ時・・・真夜中のこと
この二つをふまえて「下つ弓張終えた丑三つ時」は新月の真夜中のこと
明日の宝・・・明日を担う宝、つまり子供のこと
月立つ夜・・・月の満ち欠けの始まる最初の夜、つまり新月のこと
今は昔・・・古語の常套文句、「今となっては昔のことだが」つまり“昔すぎて”ということ

え~っと、ほかにありますでしょうか・・・?
エセ古語の詰め合わせでスイマセン。

閲覧数:317

投稿日:2009/04/03 02:39:07

文字数:428文字

カテゴリ:歌詞

  • コメント3

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  • つきのP(きつつきのわ

    つきのP(きつつきのわ

    ご意見・ご感想

    こんばんは。
    選考が遅くなりましたことをお詫び申し上げます。
    悩みに悩んだ結果、今回は朔夜さまの歌詞を採用させて
    いただくこととなりましたので、ご報告いたします。
    このたびは歌詞応募誠にありがとうございました。
    今後も歌詞募集することがたびたびあるかと思いますので、
    機会がありましたらよろしくお願いいたします。

    2009/05/03 22:23:00

  • ノイン

    ノイン

    ご意見・ご感想

    こんばんは、ノインです。
    歌詞を見ていただきありがとうございます。
    選考お疲れ様です。
    曲の完成を楽しみにしています。

    2009/04/04 23:33:15

  • つきのP(きつつきのわ

    つきのP(きつつきのわ

    ご意見・ご感想

    ノイン 様
    歌詞応募、ありがとうございます。
    古な感じで民族調の曲にも合っていて素敵です><
    ひとまず、お礼の応募のみで失礼させていただきます。
    選考結果が出るまでしばしお待ちくださいませ。

    2009/04/04 22:59:09

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