君影想

　psgmaniaさんの曲に詞をつけさせていただきました。曲はこちら
http://piapro.jp/content/bwqggqjmpprd6659

　幻想的であどけない雰囲気なのに、どこか薄暗くて寂しい夜の情景。そんなイメージで書かせていただいた詞のテーマは「道ならぬ恋の悲劇的な結末」　コンセプトは「そのテーマをいかにオブラートに包んで表現するか」という、やや矛盾をはらんだ詞になっています。
　あらすじを読んだだけのシェークスピアの『夏の夜の夢』(及びメンデルスゾーンの同名の曲)をモチーフにしていますが、喜劇である本家と違い、深く静かに闇の底に堕ちていく感じがうまく出ているでしょうか。

　ボーカルは、Aメロをミク、Bメロをルカで想定しています。ミク単体、もしくはルカ単体でも問題ないかと思いますが、掛け合いによって恋の歌である事を強調する狙いです。

　本作品では、悲劇的な結末をすべて「鈴蘭」に凝縮しています。その鈴蘭が毒草である事を詞の中ではあえて語らずにいます。その事に気付いた瞬間に、この詞の本当の意味を知っていただけたら、作者は悪い笑みをうかべている事でしょう(笑）
　以下に簡単な鈴蘭の解説を載せておきます。

○鈴蘭、または君影草
　花言葉は、幸せの再来、幸福、純潔、純愛、清らかな愛、繊細、甘美等。
　毒性は非常に強く、花、実、葉などあらゆる部位に含まれる。また、この毒(コンバラトキシン等)は水に溶けやすく、鈴蘭を活けた花瓶の水を誤飲して死亡した事故も実際に起きているのだとか。
　しかし、ヨーロッパでは花から取った水薬を「黄金水」と呼び、意中の相手に振り掛けると気持ちが通じる媚薬として用いられるらしい。

　タイトルの『君影想』は、鈴蘭の別名から。「草」を「想」に変える事によって、「いなくなってしまった、あなたの事を想っています」程度の意味を持たせています。

　この詞を書くにあたり、多くの方のアドバイスをいただきました。この場を借りてお礼申し上げます。ありがとうございました。


　やっぱり暗い詞大好き。風杜鈴音でした。では、また。

追記：採用に伴い、歌詞の一部を変更しました(6/19)
さらに追記：ニコニコ動画アップに伴い、イラストを募集させていただく事になりました。詳しくは、psgmaniaさんの曲のページをご覧ください(7/1)