タグ「制作中」のついた投稿作品一覧(6)
-
ビニールハウスで魚は泳ぐ
何れ絶えるとも知らないで
吸い付いたようにわたしの指は
あなたの皮膚から離れない
嗚呼 光る光る群青や
脆い脆い神経が
あなたを繋ぐ管ならば
こんな夜は来ないのかな
群がる列から逃れてみたの
切られたのだとも知らないで...synapse
-
掻き集めた理想郷を
組み立てた檻で
わたしはまた 弱く、囀った
止め処ない雨の中
絞められた首に
もう少しだけ 強く、残ればいい
消せないように。
昨日以上が無いのなら
昨日以上は要らないから
あ、終わってく...それは確かな愛でした
-
古びたポラロイドに 滲むインク
そっと撫でてみたの
あのときの嘘のこと ばかだねって
遠く飛ばしてほしい
頁を捲る指は 溶けた夏と
ちっとも似ていない
その内また秋が 来るんだって
わかっているのに
使えずに 寂しくなった
むかし色の封筒に...エンドロールと金木犀
-
頼りない意識のしたで
何度でも再生しよう
繰り返せない「いつまでも」とか
切り離せない「さようなら」とか
零すその度 埋めた
約束は どんな日も 変わらず此処に在ったのに
わたし確かに あなたを呼んでいたのに
神様でさえ 沢山の嘘を吐いたけど
その中でふたり いくつもの愛を誓ったね
たとえばそれを ...アジュガ
-
取り敢えず踊ろうか 終わるまで、ハニイ。
踝に一輪の 花飾り
取り敢えず神様が 眠るまで、どうか。
淑やかなこの匂いに酔い痴れる
土に埋もれた四肢を抱いた
花の冠 結ばれた茎
鮮明だけど失った
その亡骸が冷たいのです
喪服模したドレス纏い
枯れて果てた其れを想う...花葬
-
さよなら以外 云うことは無いのかい
心臓の操り方がわからない
安売りされた 神様に呆れては
綺麗でもない 一生に縋った手
あの優しさは致死量だった
苦しむ前に君の凶器で
僕を切り裂いてはくれないか
たとえ忘れ去られてもいいよ
構わないのさ 救世主(メシア)が居なくても
君の手口で 息を 絶やして欲し...rip