作品一覧
その他
オンガク
悲しい夢を見たと告げた 僕の髪を 優しく撫でる 耳の奥でひび割れた旋律に 付ける名前を その度探した 「夢は話せば嘘になるから」と 微笑む言葉が嘘だったね 君に促されて頁を捲る 微睡みが連れてきた白昼夢 百合の花が似合う君へと 贈る唄を放り沈めた...
白昼夢
柔らかなその実をひとつ喰らって 岐れた枝の先脈を辿って 奥へ 奥へ 奥へ… いるの?いないの? もう どっちでもいいよ 見えたものは そう 信じるしかないし 滴る蜜は音を立てて飲んで 蕩けるほど蜜月を貪って 堕ちて 堕ちて 堕ちて… 廓の先から濡れた手招き 水面に映る醜い微笑み...
桃源郷