【音街ウナ】月下美人【オリジナル】

通りすがりの背中に気付いた 新月の夜
静寂の帳が降りていく 狭まる視界
渇いた草花湿らせて 色付く世界
育てましょうか この恋を


心の中に 突然舞い込んだ
確かに高鳴るこの想い ユラユラ揺らいだエコー
ほんのり満ちた 私の心を伝えよう今、
上弦の夜


さぁ、鳴らせ鳴らせ純情を
避わせ避わせ最低を
この手に望み掴むは
まんまる満開お月様


過ぎ去る背中を留まらせた 満月の夜
静が蝕む世界を 私色に染め上げ
嬉々として咲く 満開の 色付く世界
収穫の時 この恋よ


終わりを告げた恋物語
風に揺れて酷くざわつく心
グラグラ揺らいだ、でも僅かに欠けて
でも伝えよう今、
下弦の夜


さぁ、曝せ曝せ醜態を
挑め挑め最高を
この手に望み掴むは
まんまる何もないお月様


何処にも見えぬ背中を探し、常闇の夜
光届かぬ世界に 僅かな 緋を灯して
嵐にまみれた草花 巻い散らしていく
ここから始めよう、さぁ


足を踏み出せ十六夜
今か今かと立ち待ち
まだだ、これから座して待ち
床に着いても眼は開き
夜が更け闇に染まっても
加減なんて今さらで
有明の空に眼を瞬かせ
こもった心、突き動かせ

新しい自分を見せつけろ
繊細さなんて欠片もない
若気の至りと笑い飛ばせ
上限を振り切り走り出す
祭りのように騒ぎ立て
美しく彩れ最後まで
さぁ、もうすぐ希望は直ぐそこに

月に叢雲、花に風
されど満たされた私の恋