【A】
「10年後には この中にいる
誰かひとりは 死んでいるだろう」
卒業の日に皮肉るような
誰かの語る 不吉な話
【B】
古今東西 詠われし花
美しいけど 儚い桜
【サビ】
桜の時期に「卒業」なんて
儚く散れといわんばかりだ
綺麗な時期は所詮わずかだ
青春の日々 同じく少し
【A】
10年待たず ある春の日に
あの中にいたひとりの訃報
どうしてこうも人の命が
終わる時とは あっけないのか
【B】
桜散れども 再び咲くが
人は二度とは 生き返らない
【サビ】
桜ひとひら 手の平の上
舞い降りたこと 気づかずにいた
拳を強く 握り締めたら
くすんだ色で 潰されていた
【A】
「10年後には この中にいる
誰かひとりは 死んでいるだろう」
桜咲くたび 思い出しては
にぎわう街に 背中を向ける
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