separate



S
廻る解ける僕と
繋いだままの糸
「もしかしたら。」繰り返してる
進めないままで


1.

A
大きなその両の手が
辿る輪郭
窓叩く　雨の音に
心が逃げてる

B
「別に僕じゃなくてもいい」だとか
「君なら一人でも笑える」とか
変わらない笑顔で並べられた
さよならの数だけ
心がばらばらばらに裂けてく
音は届かないままで落ちていくの
何度も

S
もし手に触れる君が
また愛を降らすなら
世界中の、痛みでさえ
抱きしめられるよ

2．

A
綺麗な形のまま
手を離れて
胸叩く　心の音に
世界が揺れてる

B
「何でもいいから傍にいてよ」と
「私には君が必要だよ」と
一つくらい涙と流せたら
楽になれる、だけど
無理やりに結びなおす糸先
笑顔が続かないのも分かってるよ
悔しい

S
幾つ目かの嘘つき
上手に色乗せて
離さなくちゃ、離れなくちゃ
口を塞いで


S`
廻る解ける僕と
糸の先の笑顔
まだ幸せ、祈れないけど
無理やりに笑う

そして解ける僕と
切れた糸の先と
胸の中で泣き出している
雨に紛れて



（ひらがな）
S
まわるほどけるぼくと
つないだままのいと
「もしかしたら。」くりかえしてる
すすめないままで

1.

A
おおきなそのりょうのてが
たどるりんかく
まどたたく　あめのおとに
こころがにげてる

B
「べつにぼくじゃなくてもいい」だとか
「きみならひとりでもわらえる」とか
かわらないえがおでならべられた
さよならのかずだけ
こころがばらばらばらにさけてく
おとはとどかないままでおちていくの
なんども

S
もしてにふれるきみが
またあいをふらすなら
せかいじゅうの、いたみでさえ
だきしめられるよ

2．

A
きれいなかたちのまま
てをはなれて
むねたたく　しんのおとに
せかいがゆれてる

B
「なんでもいいからそばにいてよ」と
「わたしにはきみがひつようだよ」と
ひとつくらいなみだとながせたら
らくになれる、だけど
むりやりにむすびなおすいとさき
えがおがつづかないのもわかってるよ
くやしい

S
いくつめかのうそつき
じょうずにいろのせて
はなさなくちゃ、はなれなくちゃ
くちをふさいで


S`
まわるほどけるぼくと
いとのさきのえがお
まだしあわせ、いのれないけど
むりやりにわらう

そしてほどけるぼくと
きれたいとのさきと
むねのなかでなきだしている
あめにまぎれて