暁の闇に揺れる
荒野に眠る友を想う
土くれから湧き出す蛆が
死にたくないと喚く
同胞のよう 渇望のよう

蛆の一匹に君の名をつけた
代わりに愛せるかと
縋ってみた
育って育って割れて羽化
気味が悪くて潰して捨てた

全てが泡沫の夢ならば
新月よ 私を早く隠してほしい
此の罪を仔に贖わせ
贄へと落ちる宿命など
負わせるものか
追わせるものか

友の四肢を那由多に分けて
友の頭を京に分けて
散りばめたのは私 私
死にたくないと喚くから
私もそうだったと
斧を振るう
助けてくれと縋るから
私もそう言ったと
鉈で断つ

ほんの少しの愛があれば
違う終があったのかと
荒野に眠る友を想い幾年月
育った仔を膝枕
頭を撫でて歌を唄う
貴女だけが宝物
何も知らずによく眠れ
蟲も殺せぬまま育て

小さな小さな寝息に混ざって
零れ落ちる呟きは
微睡みが見せた泡沫の夢
新月のような恨み言

―今度八殺サナイデ―

暁の闇が揺れる

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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朔夜

14歳頃(中二病まっさかり)の作風を思い出しながら書いてみました。
漢字使わない、台詞にはカタカナ、なんか月とか闇とか使っちゃう等々。
久々に書くと楽しいけど恥ずかしいですね。

閲覧数:90

投稿日:2016/09/12 16:37:04

文字数:408文字

カテゴリ:歌詞

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