蝉時雨に耳を澄ませば
不思議と静寂の声がする
痛いほど眩しい太陽も
木漏れ日なら優しく触れる

生温い風 全身で受け止めて
汗をかいたラムネを飲み干した
カランコロンと鳴るガラス玉
綺麗で綺麗で 割りたくなった

空が青すぎて笑えた
蝉がうるさくて笑えた
何もかもが過剰な夏の
賑々しさが好きだった

人混みの中で見上げる花火も
順番待ちのウォータースライダーも
足が火傷しそうな砂浜も
突き刺さるような夕立ちだって


隣に君がいたから
夏を愛した君がいたから

僕は夏が好きだった

君のいる夏が好きだった

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

僕は夏が好きだった

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投稿日:2017/07/18 12:27:26

文字数:255文字

カテゴリ:その他

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