A:目を瞑った 蕾
 花は開かず 治らず さよなら
 病人 薬屋
 君と私の代名詞

A:隠れて遊んだ
 君の白く伸びる弱い手
 蘇る 時間
 ひび割れた指 私の手

B:空に飛んでけ 紙風船
 しぼんでふくれて
 彼れ生かしたまへと 
 願う(ねごう)いと浅まし

S:ひゅるり 風よ優く(やさく)ふけ
 ふわり 日向よ恵みたまへ
 はらり 木の葉よ散るな
 ほろり 頬に伝う海 辛い
 
 一目会いたかった 君よ誇らしく飛べ 



A:窓から広がる
 人や風のある私の世界
 ページを捲って
 色のない文字のみ君の世界

B:空に伝えて 紙風船
 しぼんでふくれて
 彼れ生かしたまへと 
 願う(ねごう)いと浅まし

S:ひゅるり 口笛で歌った
 ふわり 故郷のわらべ歌
 はらり 君のくれたハンカチ
 ほろり 頬に伝う海 拭い

 せめて傍にいたかった
 彼を空が待っている



C:あの日君がくれた紫苑
 咳止め以外の意味も知らず 
 めくる古書の隅に書かれた
 いま 君を知りました 



S:君よ 私は忘れません
 君よ 私を忘れないで
 君よ 私は忘れません 
 君よ 私を忘れないで

 空行きかう紙風船
 二人 繋ぐ紙風船


ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

【 紙風船 】

■ 注意 ■

以前、歌詞応募の為に書いた作品でしたが、
改稿し、
あらためて曲募集をおこなっています。

■ ボーカル ■

女性ボーカル


■ 物語 ■

季節は春か秋か過ごしやすい時。

薬屋の女。
配置薬の得意先で、
不治の病に冒される青年。

外で遊んだことがない彼へ、
少しでも慰めになればと、
おまけで配っている紙風船を渡す。

博識な彼、
花を見せれば名前と花言葉を教えてくれた。

年も近くて
淡い思いが育つのにそう時間はかからなかった。

ある日、
彼が急変する。

彼の葬儀、その日は雲ひとつない快晴。
彼を空が全身で待っている――

紙風船を空へ飛ばしながら
彼を生かして、生き返らせてと願う。


そんな、薬屋の女目線の歌詞です。


■ 補足 ■

薬屋は配置薬タイプ。
置き薬を配っていたときに出会った彼。

時代背景は明治~大正あたりを想定。

紫苑の花言葉は「思い出」「追憶」「貴方を忘れない」
そして、紫苑は咳止めにもなります。

故郷のわらべ歌は、
「てまりうた」のイメージ。

閲覧数:453

投稿日:2010/01/16 22:26:08

文字数:527文字

カテゴリ:歌詞

  • コメント1

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  • 烏有_喪音

    烏有_喪音

    使わせてもらいました

    はじめまして。失礼します。
    とても素敵な詞だったので僭越ながら曲付けさせていただきました。
    http://piapro.jp/content/r1v8hjtbnzxbwhcj
    意図されたイメージとで違和感があるかもしれませんが修正や削除のご要望は承りますのでご一報くださればありがたいです。

    2010/01/30 22:00:22

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