巷説 高嶺の花子さん

010
a sore
高嶺の花は所詮とどかぬものと
なのに隣にいれば怖くなるね
後ろ振り向く度に 姿 探してしまう
とても静かに歩く貴女だから

026　
ダチの高嶺の彼女
ヤツには過ぎたるオンナと
やっかみ、ひがみが渦を巻く
ココロせまく熱い友情

040
ちらりはらりとかわすよ(う)に
すれ違いを重ねて
ひと目会いたい、花子さん
霧の彼方に浮かぶ影

055
a sore
他人のものは所詮他人のものと
枯れてしまうにゃ早い年の頃で
この手 とどかぬ夢に 浪漫感じてしまう
それが男の性と許してよね

110
白いマスクをつけて
うつむき加減の横顔
含み笑いが艶めいて
ゾクリ　背中走る衝動

125
ダチの彼女と知りつつも
魅入られ 惹かれてゆく
も一度会いたい、花子さん
長い黒髪　濡れ羽色

139
a sore
高嶺の花は所詮とどかぬものと
なのに隣にいれば怖くなるね
軋(きし)む扉の陰で 歪む 相互の関係
なぜか楽しそうだよ　彼女だけは

間奏

217
窶(やつ)れてゆく高嶺の顔
過ぎた彼女を持つとツライ
なんてことを言うのさ

232
a sore
高嶺の花は所詮とどかぬものと
自重自戒の果てに男二人
白い足元透けて　音も影さえ失くし
やがて彼女は闇へふらり消えた

　　　　　　※ a sore = 痛み
　　　　　　※ 数字は時間目安です

　　　* * *

010
あ、ソレ
たかねのはなわ　しょせんとどかぬものと
なのにとなりにいれば　こわくなるね
うしろふりむくたびに　すがたさがしてしまう
とても　しずかにあるく　アナタだから

026　
ダチのたかねのかのじょ
ヤツにはすぎたるオンナと
やっかみ、ひがみがうずをまく
ココロせまくあついゆうじょう

040
ちらりはらりとかわすよ(う)に
すれちがいをかさねて
ひとめあいたい、はなこさん
きりのかなたにうかぶかげ

055
あ、ソレ
たにんのものわ　しょせんたにんのものと
かれてしまうにゃはやい　としのころで
このてとどかぬゆめにロマン　かんじてしまう
それが　オトコのサガと　ゆるしてよね

110
しろいマスクをつけて
うつむきかげんのよこがお
ふくみわらいがツヤめいて
ゾクリ　せなかはしるしょうどう

125
ダチのかのじょとしりつつも
みいられ ひかれてゆく
もいちどあいたい、はなこさん
かがいくろかみ　ぬればいろ

139
あ、ソレ
たかねのはなわ　しょせんとどかぬものと
なのにとなりにいれば　こわくなるね
きしむとびらのかげでゆがむ　そうごのかんけい
なぜかたのしそうだよ　かのじょだけは

間奏

217
やつれてゆく　たかねのかお
すぎたかのじょを　もつとツライ
なんてことをいうのさ

232
あ、ソレ
たかねのはなわ　しょせんとどかぬものと
じちょうじかいのはてに　オトコふたり
しろいあしもとすけて　おともかげさえなくし
やがてかのじょわやみへ　ふらりきえた