ガラス玉　濁って　青くした
景色が違って　視えたの
純粋な　三日月　赤くした
飾って　弱さを隠した

靴擦れした　慣れないヒールを履いて
踵鳴らし　私の存在証明

薔薇の棘のように刺さるネイルしては寄せ付けない
付け入る隙間も　与えたりはしない　分からせない
見せかけばかりの作り物に媚びて　滑稽だね
本当の私を　誰も分かろうとはしてくれないの

柔肌を　彩り　桃色に
感情　暈してしまうの
現実を　遮る　黒い線
引いたら　仮初エンジェル

肩の空いた　小洒落た服を纏って
髪を揺らし　-偶像-　作り出したら

花の蜜のように甘い香り撒いて魅せつけよう
胸元に咲いた　黒揚羽のタトゥー　刻み込んで
痛々しい痕　気に留める人はもう　誰もいない
心配されたいわけじゃないんだけど…私を見てよ

小さな部屋に灯りさえない夜
鏡に映る別人に落涙

温もりのように確かな安心を信じさせて
罅割れた胸の助けを呼ぶ声に「ねぇ、気づいて」
私の心を　ガラス玉の奥を　覗き込んで
青くなんかない　こんなにも暗くて　心細いのよ