序章
僕には何の取り柄もありません。
誰かを好きになったり『恋』をしたり『結婚』なんて夢のまた夢といったところでしょうか。
年齢は二十代後半、容姿はこれといってパッとせず、いわゆる『普通』である。
自分が何をやりたいか、そんな事も考えたことないし。
ただひたすら『仕事』をして『生活』をしている。
いつものようにテレビを付けると、歌番組が流れていた。そこには一人の『女の子』が涙を流しながら歌を唄っていた。
『ライブ・アイドル・グランプリ』
その名前を聞いたのは、それがはじめてだったのかもしれない。
世の中には沢山のアイドルたちがいる。
その中でもテレビに出演できるアイドルは一握り、その他はライブハウスで歌を唄って営業をしている、いわゆる『ライブアイドル』通称『地下アイドル』である。
僕がその名前を知ったのは、ある日突然送られてきたSNSの『間違い通知』がきっかけである。
その事について振り返ってみよう。
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