君があまりにゆっくりと
この線を歩いていくから
僕はさよならが言えない
もう腕は届かないのに

君があまりに清潔な
さよならを残していくから
僕は涙も流せない
すべては汚れのようで

この感情の裏も表も
途端に醜く見える

季節が瞼を薄く張り替えて
やがて何もかも息を吹き返す
叩きつけるような雨さえ上がって
僕がただ残る

君があまりにゆっくりと
この線を歩いていくから
遠ざかるように見えない
もう声も届かないのに

折り返すには明るい道を
君の背中といつまで

紡いだ言葉も剥がれ落ちて今
七色の鱗のように煌く
すべて嘘とでも言いたげな晴れ間と
君の靴の跡

ここで一度足を止めたなら
景色が泡になって
新しいあの日に目覚められる
そんな夢を食んでまた

季節が瞼を薄く張り替えて
やがて何もかも息を吹き返す
叩きつけるような雨さえ上がって
ただ残る僕は
別れの言葉も枯れて落ちる今
その殻を両手で裂いて路傍へ
命よりも愛しく思えた花の
種を蒔いてゆく

さよならも言えずに

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

ライン


そしてまた同じ線の上。

汚(けが)れ

閲覧数:873

投稿日:2011/09/30 09:46:59

文字数:440文字

カテゴリ:歌詞

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