感情さえも、捨てることができるなら。
それは、楽なことなのなのか?
それとも、辛いことなの?
どうすれば捨てることができるんだろう。
こんなに、忘れたいと願っているのに。
どうしても、思い出してしまう。
君は、私を好きだと言った。
それなのに、君は私を裏切った。
友達としての『好き』なんて、聞いてないよ。
<<キリトリセン>>
「・・・」
目が覚めてしまった。
あんなに来てほしくないと願ったのに、『明日』が来てしまった。
ずっと眠っていたかった。
私は立ち上がり、机の引き出しから、適当に紙を一枚取り出した。
その紙には、点線が刻まれていた。
鉛筆などで書いた点線じゃない。カッターナイフで刻んだ点線。
私は、これを「切り取り線」と呼ぶ。
ちょっと手を動かせば、この切り取り線で、紙は簡単に二つに分かれる。
これが好きで、昔から切り取り線作ってたような気がする。
今は色褪せてしまったこの感情。
簡単に切り離すことができたらいいのに。
刻まれた点線を指でなぞる。
この紙は、泣けるほど簡単に、二つにすることが出来てしまう。
だったら、この紙と一緒に、この感情も切り離してしまおう。
難しく考えずに、千切ればいいんだから。
その感情は、確かに昨日の朝まで、私の中にあった。
確信があった。
でも気がついたら、今はぐちゃぐちゃになって、それは目の前に転がっている。
感情論で切り取ったのは、未完成で曖昧な恋の色。
それを山折にしたり、谷折にしたりで、皺くちゃにした。
「今の私には関係ない」って割り切って、すべてゴミ箱に捨てられるなら。
昨日、私が流した悲しみの涙も、切り取られていくのかな。
あのときの私は、今の私みたいに落ち込んではいなかった。
ずっと閉じ込めていた感情を解き放つために。
自分の心の奥の感情の鍵をこじ開けて、声を潜めて君を待った。
そして偶然を装って、その嘘を信じた。
でも、それは諦めてしまったその瞬間に、色が変わってしまう。
辛かった。憎かった。悔しかった。悲しかった。虚しかった。
泣きながら、その場所から逃げ出した。
いらない記憶を排除できたら、どれだけ幸せなのだろう?
重たい荷物をすべて投げ出したら、どれだけ楽になるのだろう?
そこに残されたものは、今の弱い自分だけ。
弱さしか残らないの?
それは、昨日の夜までは綺麗な思い出だったというのに。
気がついたら、今はその思い出に登場したものの、名前さえ思い出すことができない。
すべて切り取ることができたらいいのに。
この感情も、悲しさも、悔しさも、虚しさも。
記憶も、存在も、ちっぽけで弱虫な私も全部。
そして・・・昨日まで、愛していた人も。
私は、切り取り線にそって紙を千切り、すべてを切り離した。
そしてすべてを忘れて、また眠りについた。
明日は、きっと新しい私になる。
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ミントさんのリクエスト、40mPさんで「キリトリセン」です。
前回の投稿からかなり間が開いてしまいましたが、きちんと執筆してました((何を?
物語音楽は、解釈が出来るのですが・・・
こういう曲はむずかしいです。
がんばって解釈した結果、20分で書いたのでgdgdです。
本当に申し訳ない。
本家様http://www.nicovideo.jp/watch/sm13715524
多分、次回の投稿は「memory【6】」。
あくまでも多分。
