[Aメロ]
青灰色の町並み 新月とシルクハット
やって来た婦人を 励ますように私は言った
洋傘も和傘でも 自由にご覧になって
無地 かすり ビロウド お望みのものをどうぞ

[Bメロ]
彼女の唇 こぼれて消えた「赤い雨」という
言葉が幾度目か 私を打ちのめした
全てを察して 自嘲気味の涙を落とした
彼女のような人のための むごい言葉を紡ぎ出す

[サビ]
この世にはあなたのことを 守れる傘などありません
傘屋も長くやっています おそらく間違いないでしょう
代わりにと差し出す傘を そっと婦人は断ると
ありがとうと 微笑んで 値の張らない傘購った

[Aメロ]
手を繋いだ子供が 落ち窪んだ瞳から
輝きを滲ませ こちらを向いて駆けて来た
いつもと違う雨が当たるとこうなるんだ
爛れた腕を見せて 救いの傘を選ぶ

[Bメロ]
まさかと思って 口をついた「赤い雨」という
言葉を肯定して 2人は喜んだ
差し出すお金の2倍はする 気休めの傘に
情けなさぶん飴をつけて いいものですよと偽った

[サビ]
この世にはあなたのことを 守れる傘などありません
泣くほど痛む胸を張り 強く生きてくださいな
心の中呟いてから いかに難しいか想う
それでも尚 あの子らに 負けてほしくはないと祈った

[間奏]
この世にはあなたのことを 守れる傘などありません
(3回繰り返し)

[サビ]
この世にはあなたのことを 守れる傘などありません
傘屋も長くやっています おそらく間違いないでしょう
分かったら行ってください 私は見たくないのです
非情な雨 濡れそぼち 雑巾のようになった鼻緒を

この世にはあなたのことを 守れる傘などありません
泣くほど痛む胸を張り 強く生きてくださいな
あるだろうか 助ける策も このまま傘屋をする意味も
その答えを知りながら 私もまた足掻いてしまう


〔平仮名〕

[Aメロ]
せいかいしょくのまちなみ しんげつとしるくはっと
やってきたふじんを はげますようにわたしはいった
ようがさもわがさでも じゆうにごらんになって
むじ かすり びろうど おのぞみのものをどうぞ

[Bメロ]
かのじょのくちびる こぼれてきえた あかいあめという
ことばがいくたびめか わたしをうちのめした
すべてをさっして じちょうぎみのなみだをおとした
かのじょのようなひとのための むごいことばをつむぎだす

[サビ]
このよにはあなたのことを まもれるかさなどありません
かさやもながくやっています おそらくまちがいないでしょう
かわりにとさしだすかさを そっとふじんはことわると
ありがとうと ほほえんで ねのはらないかさあがなった

[Aメロ]
てをつないだこどもが おちくぼんだひとみから
かがやきをにじませ こちらをむいてかけてきた
いつもとちがうあめがあたるとこうなるんだ
ただれたうでをみせて すくいのかさをえらぶ

[Bメロ]
まさかとおもって くちをついたあかいあめという
ことばをこうていして ふたりはよろこんだ
さしだすおかねのにばいはする きやすめのかさに
なさけなさぶんあめをつけて いいものですよといつわった

[サビ]
このよにはあなたのことを まもれるかさなどありません
なくほどいたむむねをはり つよくいきてくださいな
こころのなかつぶやいてから いかにむずかしいかおもう
それでもなお あのこらに まけてほしくはないといのった

[間奏]
このよにはあなたのことを まもれるかさなどありません
(3回繰り返し)

[サビ]
このよにはあなたのことを まもれるかさなどありません
かさやもながくやっています おそらくまちがいないでしょう
わかったらいってください わたしはみたくないのです
ひじょうなあめ ぬれそぼち ぞうきんのようになったはなおを

このよにはあなたのことを まもれるかさなどありません
なくほどいたむむねをはり つよくいきてくださいな
あるだろうか たすけるさくも このままかさやをするいみも
そのこたえをしりながら わたしもまたあがいてしまう

この作品にはライセンスが付与されていません。この作品を複製・頒布したいときは、作者に連絡して許諾を得て下さい。

赤い雨

jooziさんの楽曲に歌詞をつけさせていただきました!
http://piapro.jp/t/LF43

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投稿日:2018/04/29 18:42:09

文字数:1,700文字

カテゴリ:歌詞

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