袂に入れた壊れたてのラヂオからは 軽い雑音混じりに霊脈の渋滞情報。
あの頂からこの陵へ、その社からかの城へ、転がり流れ跳ねて這いずる。
蹇蹇で山路を下る青銅の足は 城門を開け天の尾を踏む。

渦煙燻らす男を蔭に宿らせ 黄昏時に点くことを逡巡し続ける街燈。
その根は人竜草の胎児 電気と養分を吸収し 死霊と踊ることもなく
黒洞々たる瀝青の下で逆しまに 地球そのものの夢を見ている。


もがりの笛は無涯の果てまで震わし、大河のほとりで挽し哭く。
饕餮は世界を頭から呑み、咀嚼して切り分ける、ただのからくり。

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たもとにいれたこわれたてのラヂオからは 
かるいざつおんまじりにレイラインのじゅうたいじょうほう。
あのいただきからこのみささぎへ、そのやしろからかのしろへ、
ころがりながれはねてはいずる。
けんけんでやまじをくだるせいどうのあしは 
じょうもんをあけてんのおをふむ。

かえんくゆらすおとこをかげにやどらせ 
たそがれどきにつくことをしゅんじゅんしつづけるがいとう。
そのねはマンドレークのたいじ でんきとよううんをきゅうしゅうし 
しりょうとおどることもなく
こくとうとうたるアスファルトのしたでさかしまに 
ちきゅうそのもののゆめをみている。

もがりのふえはむがいのはてまでふるわし、
たいがのほとりでばんしなく。
とうてつはせかいをあたまからのみ、
そしゃくしてきりわける、ただのからくり。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • 作者の氏名を表示して下さい

電奇の送り火(でんきのおくりび)

くまみさんとのコラボレーション的な奴。
諸々は別途記載。

閲覧数:399

投稿日:2012/11/09 21:45:12

文字数:609文字

カテゴリ:歌詞

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