月影、満ち欠けつつ、夜の海にその身を映す。
風も無く、音も無く、ただ涼しげな光放つ。

透き通る、海の上、小さな舟、漕ぎ出て、
清らかに、降り注ぐ、光に誘われ、祈る。

ツクヨミよ、永久に、この海原を、照らし続けておくれ。
あの人の、帰る、この島並みが、浮かび上がるように。


月影、追いかけつつ、夜の海にその身を溶かす。
波も無く、音も無く、ただ月明かりの中浮かぶ。

水面に映る月、手を伸ばして、掬い取る。
揺らめいた、手の月を、力込めて、投げつける。

ツクヨミよ、早く、私の許へ、あの人を連れてきて。
あふれ出す、涙、この海原を、覆い尽くす前に。

ツクヨミよ、春を、この海原に、早く届けておくれ。
あの人の、帰る、この故郷が、花で満ちるように。

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

冬月

「とうげつ」と呼びます。現在作成中の曲の歌詞です。
和歌などでは冬の情景としてポピュラーなお題となっていますね。たとえば、
「志賀の浦や遠ざかりゆく浪間より氷りて出づる有明の月」
など。

ボカロ曲の場合、旋律との兼ね合いがあるので、なかなか良い韻を踏むことができません。まだまだ修行が必要ですねw

せっかくミクさん達がいるんだし、旋律と詞を同時に作る方法が取れないか、模索中です。

閲覧数:227

投稿日:2011/02/06 13:02:28

文字数:329文字

カテゴリ:歌詞

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