拝啓
あの頃の“僕”はなんて暇だったのだろう
でも、“君”は凄く必死に生きていた
口を開けば文句ばかり　僕は“僕”が嫌いだった
でも“君”がいなきゃ“僕”はここにいないんだ

ガムシャラに生きて　無駄に反発しちゃって
あの頃の“僕”は黒歴史だけど　若さ溢れる“君”が羨ましいよ
あの頃に　戻りたいな…

後ろばかり向いて卑屈になってしまった
“大人”になるって、こういうことなの？
前ばかり見ていた“君”はとても輝いていて
“僕”は前に行けるかな…？


拝啓
あの頃の“僕”はなんて馬鹿だったのだろう
でも“君”の中は余計なものが無かった
他人を嫌いな汚い僕は　自分のことも大嫌いで
そんなところは　全然変わってないよ

綺麗事ばかり言って　何処か諦めちゃって
“僕”の真ん中は変わって無くて　無駄に歳をとった僕は汚くなった
前になんて　進めないよ

傷つくこと　嫌って　頑張ることをしなくなった
“大人”になるって、こういうことなの？
“君”から見て“僕”はどんな風に見えるかな？
「変わらないな」って思うかな？


変わったように見えた“僕”は何も変わって無くて
それでも“君”が眩しく見える
僕は“大人”になれたかな？

あの頃の“僕”が　“君”が輝いて見える
“大人”になるって、そういうことだよ
傷ついて磨かれ　汚れて色付いていく
“君”に誇れる“僕”になりたい
敬具