1A
時計の針に
先回りして
踏み込むプレイランド
眠る蹄

満月の下
飛び乗る栗毛
一人きりでも
大丈夫

1B
揺れる心がネジを巻く
ブリキの軛解く
怖くないわ

1S
回る
私だけのカルーセル
嘆き
吹き飛ばして嘶いて
荒野
駆けるように振り落とす
思い出
このまま巡り続けて

辛い
思い出さえフライング
恋の
終わりなんて知らないわ
今宵
飛びあがるの　この夢に
無難な
微笑みはもういらないから


2A
軋む獣に体預けて
固い背中に伝う
滴の痕

栗毛の生えた魔法使いは
傷む想いを連れ出した

2B
王子様だと信じてた
あなたの純血種
追い越してく

2S
いつも
繰り返したフライング
手綱
取れた筈の幸せも
いつの間にかこの手
すり抜けて消えてた
落とせなかったガラスの靴


C
もう少しあの場所
もう少しあの時
もう一度あの人
すべて走馬灯なのに
消えなくて

3S
ここで
決める筈のタイミング
何で
食い違うのフライング
そして
積み重なるミステイク
栗毛に
魔法解けた日々埋め

4S
羽の生えた木馬
舞い上がる
次はうまくいくの？
merry-go-round
今宵私だけの
カルーセル
月夜に蹴り上げる蹄
風になる




【譜割り・（）は一音分】

1A
とけいのはりに
さきまわりして
ふみこむぷれいらんど
ねむるひづめ

まんげつのした
とびのるくりげ
ひとりきりでも
だい（じょ）うぶ

1B
ゆれるこころが
ねじをまく
ぶりきの
くびきとく
こわくないわ

1S
まわる
わたしだけの
かるーせる
なげき
ふきとばして
いなないて
こうや
かけるように
ふりおとす
おもいで
このままめぐりつづけて

つらい
おもいでさえ
ふらいんぐ
こいの
おわりなんて
しらないわ
こよい
とびあがるの
このゆめに
ぶなんな
ほほえみはもういらないから


2A
きしむけものに
からだあずけて
かたいせなかに
つたう
しずくのあと

くりげのはえた
まほうつかいは
いたむおもいを
つれだした

2B
おうじさまだと
しんじてた
あなたの
（じゅ）んけつ（しゅ）
おいこしてく

2S
いつも
くりかえした
ふらいんぐ
たづな
とれたはずの
しあわせも
いつの
まにかこのて
すりぬけて
きえてた
おとせなかったがらすのくつ


C
もうすこしあのば（しょ）
もうすこしあのとき
もういちどあのひと
すべてそうまとうなのに
きえなくて

3S
ここで
きめるはずの
たいみんぐ
なんで
くいちがうの
ふらいんぐ
そして
つみかさなる
みすていく
くりげに
まほうとけたひびうずめ

4S
はねの
はえたもくば
まいあがる
つぎは
うまくいくの
めりーごーらん
こよい
わたしだけの
かるーせる
つきよに
けりあげるひづめ
かぜになる