秋霜の土砂降りに傘差して
焦げ付きそうな烈日の下
誰が泣いたか知らないけれど
しょっぱい海の上をひた走る

弄ばれるためだけにできた
そんな木の葉の船で目指す先
“そこには誰もが挑み諦めた
至高の楽天地があるという”

今ではもうくしゃくしゃになった 握りしめた大事な航海図
お仕着せの図法はどれも 希望への道を示してはくれない

理想とか、未来とか、そんな言葉忘れてませんか?
傷ついた昨日から逃げることだけ上手くなった
ポケットに突っこんで 錆びついた小さな羅針盤
時代遅れの夢が示す赤い針は東を向いたまま


空を往くカモメにからかわれ
それでも大半はノープラン
未熟なくせにエラそうな夢は
今日も今日とて諦めが悪い

「とにかく動き出さなくちゃ」って 沈みかけた船に帆を張った
だって考えたってさ、誰も 明日のことなんて分かんないよ

試行とか、努力とか、そんな言葉もう陳腐ですか?
凪いだ海で魚がかかるのを待つだけなんて
置き去りの僕が今 遥か遠いあの日から呼ぶよ
都合のいい“現実”を時の海に投げ捨ててひた走れ


きっと誰もがこうして 途中で諦めてきたんだ
耳触りだけは甘い船の墓場の潮風を聞いて
例えば辿り着くまで 100年かかるよな夢でも
「どうせ」なんて言葉で荒波には負けたくない


希望、夢、未来、理想 それが僕の望んだ宝だ
苦酸っぱいライムジュース味の挫折を舐めても
利口さも、器用さも 楽な航海術はいらない
スリルを忘れた世界に愚かな生き様を見せてあげる

動き出せ、冒険者(フロンティア) 闇の先の明日に光あれ
幾千の嵐を裂いて高く信号(こえ)を届けるよ
傷だらけのその手で 回せよ運命羅針盤
どんな波が来ても、きっと大丈夫 僕ら必ず乗り越えて行く

ライセンス

  • 非営利目的に限ります

運命羅針盤 -Destiny Compass-

久々の投稿。そして明るい詩。
少々季節はずれですが、船旅の歌です。

けっして「ワ●ピース」ではありません;

閲覧数:91

投稿日:2013/10/22 00:54:36

文字数:739文字

カテゴリ:歌詞

クリップボードにコピーしました