scene#11

町中の公園。ブランコにユウとナオが乗っている。手には缶ジュース。

ナオ「確かこの辺に交番あったはずねんけどなあ。。」

ナオ ナレ「5年ぶりに見る街の風景は、変っていないようで変っているようで、」

ユウ「(ジュースを飲みながら)あ、ああ、あまい。」

ナオ ナレ「それでも、懐かしく感じるのは、やっぱりここが好きだったせいなんだろう。」

ナオ「おかあさんがパートから帰ってくるまで、」

ナオ、独り言のように話し出す。

ユウ「んんん?」
ナオ「いつもここで遊んで待ってたんや。」
ユウ「あ、アア、遊ぶ?」

ナオ「うん。。。。」

ナオ、ぶらんこを漕ぎ出す。

ナオ ナレ 「何時から来なくなったんだろう。」

ナオ、どんどん高く早く。遠くから声が聞こえてくる。

ルミ「こっちや、ここの公園抜けたら病院まですぐや。」
シゲ「あいつらおらへんか?」
ルミ「ほんなこと言ってる場合やないよろ!ぼけ!」

ブランコの前をルミがシゲの手を引いて駆けていく。

ナオ、何だろうという顔で、見送る。視線の先に病院の建物。

ユウ「び、び、びよういん。。。き、き、嫌い。」

ナオが振り返ってユウを見ると、頭をかかえて震えている。

ナオ「どうしたん?」
ユウ「ビ、ビビ病院いや。。。」

ナオ、病院のほうを振り向くアップ。病院の全景へパン。

フェードアウト

ライセンス

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TITLE 『逝く夏』  #11

脚本
scene#11

閲覧数:99

投稿日:2013/08/27 00:44:15

文字数:613文字

カテゴリ:その他

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