信號燈 -SIGNAL-


螺旋に歪(ゆが)む街の 黄昏佇(たたず)む
静寂(しじま)に響く鐘の音に あゝ さんざめく胸

諭され羽ばたかされ 摂理を負わされ
鞭打つ我が身顧(かえり)みて 瘡蓋(かさぶた)を爪繰(つまぐ)る

息継ぐこともなく 走り出す迷宮
籐椅子に凭(もた)れど 安らぎは幻
焦がされゆくだけの 蝋(ろう)の灯(あかり)滲む
気がつけば 世捨て人
要らぬ真実ほど 此の手に余る

届かない声 戻れない路
枯れる涙に 追いつけない
妥協の中で 廻る信號燈(シグナル)
霞む光に 耐えられない

不甲斐なしと言うには あまりに容易(たやす)く
儚き宿命(さだめ)と言うには
あまりにも侘(わび)しい


求め過ぎてた日々と 変わらぬ報酬
得も言われぬ嘘を投げて あゝ なほざりの笑み

意味ばかりを問いかけ 答えに足掻けば
噴出す汗の冷たさに 怖気(おぞけ)を震わせる

嗤(わら)う膝に充てた 添え木振り翳(かざ)せど
灰の舞う時代に 咽(むせ)び泣く空夢
群がり損ねては 縋(すが)る自負に溺れ
気がつけば 忘れ人
足を盗られたまま 夜更けへ躙(にじ)る

選べない旅 語れない謌(うた)
巡る夜明けに 追いつけない
鏡の中で 痩せる警告燈(シグナル)
望む彩(いろ)さえ 見せられない


凝(こご)る月を見上げ 雪解けに流され
散華(さんげ)に怯えては 目を背く陽炎(かげろう)

探し出す疑惑と 蒼ざめた運命
嘆(なげ)くほど 歎(あざむ)けば
唱えた逆説の 酬(むく)いに臥(ふ)せる

届かない声 戻れない路
枯れる涙に 追いつけない

選べない旅 語れない謌(うた)
巡る夜明けに 追いつけない

妥協の中で 廻る信號燈(シグナル)
霞む光に 耐えられない

鏡の中で痩せる警告燈(シグナル)
望む彩(いろ)さえ 見せられない

すり抜けて行く砂の 粒など見えない
潜めた棘(とげ)を震わせて
踏みしだく命数(めいすう)

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

【KAITO】 信號燈-SIGNAL- 【オリジナル】 歌詞

閲覧数:1,744

投稿日:2011/02/12 21:59:14

文字数:827文字

カテゴリ:歌詞

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