はらはらはらり
桃の雨踊る夜
誰よりも愛した貴方の管の中
規尼涅を流し込み、抱いた

眠れないのは何故かしら?
腐臭が漂い始めた心の残骸
増える蛆を掻き毟り
耽る宵

近視眼の瞳で貴方を見つめた
見つめても見つめても
ぼやけてしまうのはきっと
私のせいじゃないからと
言い聞かし
このまま抱きしめ眠りましょう

くらくらくらり
日本人形笑う夜
いつもより冷たい貴方の貌にまた
御伽を語りかけ、抱いた

終わらないのが夢でしょう?
矛盾が絡まり始めた正気と狂気と
紛い鬼魅は愛撫でて
耽る宵

嗚呼、煙立ちこめる心では
もうまともには愛せない
ねえ、最愛を見つめるその座にどうか
私、私を置いて下さい

邪気の舞で貴方を喰らった
愛しても届かない
壊れてしまうのはきっと
私のせいじゃないからと
言い聞かす
幾夜毎貴方へ爪弾く
暁星の子守歌
崩れてしまうのはきっと
貴方の愛なのでしょうと
啜り泣き
このまま抱きしめ眠りましょう
永遠に

黒く朱く
朝に染まらずに
歌声は響く
暁光、未だ差さず

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

盈虧ノ春(えいきのはる)

久しく和風

閲覧数:174

投稿日:2011/03/18 21:46:38

文字数:446文字

カテゴリ:歌詞

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