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荘厳(そうごん)に佇む屋敷は
懐かしきをおび客人を迎える
主(あるじ)の言葉は銀のナイフによく似ていて
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時計の針の音が心(しん)の音と重なる時
うら若き処女(おとめ)達の悲鳴連(つら)なりて
嗤う声は謳(うた)う今宵の惨謳(さんか)を
贄人(にえびと)は誰ぞ
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逃げ惑え螺旋を幾度も駆け巡りて
出口すら意味などとうに無くし闇の中
か細い細腕手折(たお)るも引くも影次第
幸せな夢の中煉獄の焔(ほむら)に抱かれて眠れ
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草原に佇む少女は
懐かしき含み誰かに微笑む
少女の言葉は風のそよぎによく似ていて
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時計の鐘の音が目覚めの時を告げている中
裏返しの感情を狙う悪魔のささやき
求む声は誰を救いて連れ出す
待ち人は誰ぞ
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探し出せ辛き現世に還る術(すべ)
鍵となる贄人を捨てずに生かすと言う愚者よ
か細い体に秘める力なぞ在りもせず
在りし日の過去の中空想描きて祈れ
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鏡写しの 人と人
重なり行く 過去と現在(いま)
思い違いの 影と光
お前は誰ぞ
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許し乞(こ)う若人の影に何思う
出口すら意味などとうに無くし闇の中
解かれぬ呪いを喰らいし館の主(あるじ)は今
新たに顔を変え甲高き嗤いをあげる
新しい悲劇を始めよう
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