青い天井は雲隠れ　赤の薫りだけ花が咲く
痛くもない宙ぶらりんりんで　心地の良い汽笛　聴いてた

旧友と再会だとか　懐かしむ話もない
心は不思議と穏やか
鼻に突く黒い涙を　排気ガスと呼ぶのなら
それはそれでよいのだろう　(さぁ、行こう。)

「３９番線ちょっと待って！」

「イチゴジャム　食べかけて知らんぷり？　甘い香り
ハッピーエンドの味を　噛み締めたいだけです。」
期限切れ　切符片手に『誰か』が笑った
時計の針がちょっと読めない　諸行無常のユートピア

白い正方形箱のなか　赤の診断書夢のなか
痛くもない人工的な味　何度目かの汽笛　響いた

旧友と抱擁だとか　他愛ない会話もない
心は已然変わりなく
鼻を突く黒い不快感　頭痛が僕を呼んでいる
なにを忘れているのかな　(もう、行こう。)

「土産話も持たないで！」

イチゴジャム　食べかけて知らんぷり？　甘い香り
ハッピーエンドの味を　知らない僕の手には
期限未定　切符は未だ切られていない
時計の針が後ろに回る　諸行無常のユートピア

イチゴジャム　食べかけて部屋を舞う　甘い香り
タイトル不明の味は　思うよりも味気ない
期限切れ　蓋を閉めたら『誰か』が笑った
時計の針がちょっと進んだ　諸行無常のユートピア