おだやかな日差し　むにゃむにゃ笑う
猫の二つの尾　優しく引く
「ややこ　またきたのか」
煩わしそうに
伸びをして張るヒゲ
嬉しそうに

鬼さんこちら　手のなるほうへ
鳴らす足音は二つ
カラスが鳴いた　もう帰ろうか
響く下駄の音は消えて　ゆく

やわらかな夜風　むにゃむにゃ笑う
猫の二つの尾　優しく引く
「ややこ　まだいたのか」
煩わしそうに
伸びをして張るヒゲ
嬉しそうに

鬼さんこちら　手のなるほうへ
鳴らす足音は二つ
カラスが鳴いた　もう帰ろうか
響く下駄の音は消える

猫は鳴いた「もういいかい」
夜に返る「もういいんだ」

「ややこ　もういいのか」
わかってたように
伸びをして張るヒゲ
哀しそうに

鬼さんこちら　手のなるほうへ
鳴らす足音は一つ
カラスが鳴いた　もう帰ろうか
響く足音は一つ　きり

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【ひらがなver.】

おだやかなひざし　むにゃむにゃわらう
ねこのふたつのお　やさしくひく
ややこ　またきたのか
わずらわしそうに
のびをしてはるひげ
うれしそうに

おにさんこちら　てのなるほうへ
ならすあしおとはふたつ
からすがないた　もうかえろうか
ひびくげたのねはきえて　ゆく

やわらかなよかぜ　むにゃむにゃわらう
ねこのふたつのお　やさしくひく
ややこ　まだいたのか
わずらわしそうに
のびをしてはるひげ
うれしそうに

おにさんこちら　てのなるほうへ
ならすあしおとはふたつ
からすがないた　もうかえろうか
ひびくげたのねはきえる

ねこはないた　もういいかい
よるにかえる　もういいんだ

ややこ　もういいのか
わかってたように
のびをしてはるひげ
かなしそうに

おにさんこちら　てのなるほうへ
ならすあしおとはひとつ
からすがないた　もうかえろうか
ひびくあしおとはひとつ　きり