イザナミとイザナギの涙の島
死滅が流行り病の空
息をすることこそが猛毒
湧いた水に群がる有象無象

非現実に侵され遠野まで
墓場に木霊する裏拍手
畏れは科学と血に呑まれ
理想主義と哲学者のレコンキスタ

国が民を鉛玉に変え 死人の骨で塔を建てた
流行語は独裁戦争 死語は人道主義と隣人愛
世界中で革命反応 平和は渾沌の先にあり
お国のために死ぬなら生きていけ 生きるために行くなら越えていけ

誰かの死体で育った樹を文明の為と切り落として
黒い厄災を平気な顔で宗教とともに撒き散らした
善意を盾に利を潤して 「快楽は量」と虚実を吐く
想いも重みも栄光も 歴史も名前もなき空(から)の歌


ヒューマニズムの象徴は コンクリートと鉄の欠片と化す
多数決に正義はなくて 不可視の暴力が人を殺す
罪から逃げ続けた先には 地下よりも冷たい煉獄だ
暗闇の一部になるならば 陽の光に溶けて灰になりたい

感情論で人は動かされた 主義主張すらも平均化
狂人病に侵された聖人は 神の名の下に人に火をつけた
信念で人は歩を進めた 自由至上主義は旗を掲げ
ハリボテの都市でプロパガンダ 哲人と語る知的な愚者

シスターと快楽殺人と 政治家とテロリストのデモと
東の月と真夏日の蝉と 反逆者と流浪人と

特別な人間なんて先人が勝手に決めただけ
生きてるだけで価値があるなんて甘ったれたただのエゴで
全てから独立したら 憎悪の風で北へ進め
金にも思い出にもならない ロクデナシ共の拙い歌


懐かしい匂いで目が覚めて
泥だらけのブーツを履いたなら
砂まみれのコートを羽織って
ギターを片手にもう一度行こう

空に歌えばこの世界が少しは変わるような気がした
何度でも生きて何度でも死に損なった僕らにも明日はある
形のない先の夜に 陽が昇り続けると信じて
一本のペンを次に託した 真っ白な誰かの名もなき歌

ライセンス

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【オリジナル】「空世界」/初音ミク

原作・作詞:ディスマン


この歌は、カラである

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投稿日:2018/05/25 12:46:51

文字数:788文字

カテゴリ:歌詞

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