1A
冬のバス
いちばん後ろのひとつ前
袖に隠れた指先に
あなたの視線が困ってる

1A
曇る窓
見えない向こうは夜の闇
音を無くした呟きが
わたしの狡さで行き止まる

1B
てのひら じわり
あなたが雪を溶かした温度を
わたしはまだ知らない

1S
白くなれないまま
言葉は吐息よりも早く消えて
街灯の曖昧なオレンジ色に
かろうじて繋がれている
地図を無くした ふたり

2A
平行線
ベンチの隣が空いている
向かい合えない右斜め
わずかにズレて届かない

2A
帰り道
並んだあなたは遠過ぎる
足が震えて縺れても
今更「寒い」と言えないよ

2B
てのひら ぽとり
わたしの雪が溶けない温度を
あなたはまだ知らない

2S
赤に変わる信号
遅れて立ち止まり途切れた会話
雑踏の向こう側 見つめる先が
分からなくてまだ動けない
不意に はぐれた ふたり

C
俯くことで捕まえていた
長い長い影の輪郭さえ
黒く飲み込まれてしまう前に

3S
白くなれないまま
思いは吐息よりも脆く消える
街灯の曖昧なオレンジ色で
かろうじて繋がっている
道を忘れた ふたり

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • オリジナルライセンス

雪のクロッカス

男と女の間には、そう簡単には理解出来ない溝がある。

閲覧数:42

投稿日:2020/01/27 14:09:53

文字数:479文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました