一方、ボーカロイドの家。
「リン、ちゃんと野菜切れた?」
「うん」
そういって自身が野菜を切って入れたボウルを自慢げに見せるワンオフのリン。さっとチェックを入れるワンオフのMEIKO。
「…それで良いわ。リン、上手くなったわね」
「えっへん!」
「めー姉、グリルの鶏肉、焼けてきたみたいだけど、ひっくり返して良い?」
グリルの上に乗った鶏肉の焼け具合を見ながら、ワンオフのレンが話す。
「レン、ひっくり返す判断は任せるけど、何度もひっくり返しちゃだめよ」
「うん」
そういいながら頃合いを見てグリルの鶏肉をひっくり返すワンオフのレン。今日の夕食当番はこの三人である。
(…みんな、腕は上がってきてるわね)
ワンオフのボーカロイドの家では、調理当番の主担当はワンオフのMEIKOとワンオフのルカと雅彦である。家での食事は、ちゃんとしたものを出すというMEIKOの方針で、他の四人は主担当の三人の補佐が多かった。他の四人はワンオフのMEIKOの目からすると、四人の技術はまだまだだが、四人から自主的に手伝いたいといってきており、主担当の三人は技量などに応じて適切に役目を割り振っていた。三人が教えるのが上手いということもあるが、四人もその期待にこたえて、調理の腕が上がっており、同時に自分の好みの具材を大量に入れて料理をぶちこわしてしまうという悪癖も減っている。
「…それにしても、二人ともどういう風の吹き回しかしら?」
ワンオフのMEIKOが尋ねる。最近、特にワンオフのリンとレンが手伝いを申し出ることが多い。
「…ミク姉のバースデーライブが終わったら、二人でミク姉のために、何か料理を作りたいの」
「俺たちだけで作りたいんだ。レシピから考えて」
『ねー』
微笑みながら話す二人。
「…そういうことね。それなら良いけど、分からないことがあったら聞かなきゃだめよ」
『うん』
「…後、あんまり難しいのに挑戦しちゃだめよ。バースデーライブでくたくたになったミクにひどい料理を出したら、ミクが許しても私が許さないわよ」
しっかりと釘を刺すワンオフのMEIKO。
「…めー姉、分かってるよ」
「私たち、失敗するたびにルカ姉にもマサ兄にもお説教を食らったし」
少々うんざりした感じで二人が話す。
「…ルカはともかく、雅彦君に言われるのは相当ね」
呆れたようにワンオフのMEIKOが話す。
「マサ兄は結構やんわりだったわ。私たちが言うこと聞かなかったのもあるけど」
ワンオフのリンが話す。
「ただいま」
三人でそんな話をしていると、ワンオフのミクが帰って来た。
『お帰りなさい』
「わあ…、良い匂いが玄関にも漂ってきてる」
匂いにつられたのか、ワンオフのミクがキッチンの方にやってきた。
「ミク姉、期待しててね」
「俺たちもできるようになったから」
「うん、期待してるわ」
と笑顔でこたえるワンオフのミクだった。
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BPM=156
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夜の街を見て明かりをつけたら 宴の準備を始めよう
ステージに立ってみんなの笑顔が 見えたらさあ歌を歌おうよ
たとえ闇の中まわりを見て すべてが見えなくなっても
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Hyou
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