白ける瀬戸際の淵に
髪がさゆらげば

寡欲を理由に黙した
疑問符が踊る

薔薇
浮かべた紅茶に
細やかな嘘を
微糖に溶かせれば
通わす心は
ひとつも残らず
酸味に頽れる

銀ラメ鏤め
ピークが来ずとも
頬もと緩むよな
新奇なディナーの
豪華なメニューを
シルクの寝台で

耽美な嘘でもいいさ
審美的ならば

居心地の悪い空気も
乙なものでしょう?

ただ
アンニュイな距離の
酩酊具合に
味を占めていたい
良からぬ気配と
時間の経過に
倣う恍惚を得
まだ
知らない角度の
アナタの対面
向かい側に座り
束縛の糸を
哀愁に浸し
指と指とで今

まだ
長い夜の序章さ
部屋の窓は閉ざそう
部屋の明かりを消そう
深い闇の最中で
ふたりきりの宴を
ふたりだけの秘密を
顔も声も抑えて
しめやかなる儀式を

装い認(したた)めてなぞる
儀軌になぞらえて

互いを確(しか)とし安らぐ
ハロウィンゴージャス

もう
長い夜は終わりさ
時の浅瀬際だね
とても残酷でしょう
明けに晒すは涙
叶うわけがないのさ
それが愛の証明
分かり切っているのに
騒つくのはどうして?

時計の針に合わせ
目覚めてゆく光に
剥き出された上辺は
チープな虚飾だった

白けきった空気で
部屋の窓を割ったら
ふたりぼっち乾杯
ひどく冷めた朝餉を

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ハロウィンゴージャス

無口人さんの胸ときめく楽曲の作詞を担当をいたしました。

閲覧数:138

投稿日:2017/12/20 17:28:16

文字数:555文字

カテゴリ:歌詞

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