いつもイライラしては
成敗したくなる
下らないような悪の心

あぁ私がもっと強ければ
一つ罪を裁くことも出来るのになぁ

お灸をすえてやりたいくらいに
冷酷な瞳と淀んだ感情

あぁ見定めながら
握り拳隠しながら
正義を気取るのさ

ちょっとは強くなれたでしょう
そんな自問自答をして

満足感に陥る
自己陶酔症

いつかその悪意に満ちた
笑顔を成敗してあげるよ

私は正義の
ヒーローなんだから

偽物の正義振り翳し
皮肉ぶったのはどうして？

きっと現実世界でも
ヒーローってやつに
憧れているからなんだろうな

確かな正しさを
持てる年になった

だから有り余る正義を誰かに
振るいたいんだろう

まだまだ子供だね

勧善懲悪にうつつを抜かして
疑い深くなる感情

あぁ悲しきかな
非情であるがままを知る

ヒーローの出番は？
案外平和で平々凡々

退屈な事情だけじゃ
日常生活すら潤いが
出ないってものね

今ね、すごく燃えてるんだ
溜まるストレス 振るえない正義

もどかしさがこの心を
支配して止まらない

知らない誰かの不幸を
気付けば私は願ってた

私は主人公になりたがって

イカれてる正義だって
まだ気付けやしないままで

だって妄想世界なんて
誰もが救世主で
優越感に浸れるのに

確かな間違いを自覚もないまま
負っていくよくある話です

ある意味病気なんだろう

ねぇ、死ねばいいのにね


そして私は目撃したんだ
まさにいじめという名の現場を

彼に浴びせられる静かな言葉と
冷たい暴力を

今こそ正義を見せつける時
一世一代のチャンスを前に

私は目を背けて

一目散に逃げた

偽物の正義振り翳し
皮肉ぶったのはどうして？

きっと現実世界だと
ヒーローってやつに

なれないこと
わかってしまったから

確かな正しさを
持てる年になった

だから出来るだけ
自分を大切にしていたいんだろう

案外大人だね