あの日、はっと息を吐くように
空に解けた君の姿が
ずっと 僕の脳裏で消えないままだ
まだ


「君が嫌いだ」と嘘を吐いた
何度も何度も 刷り込むみたいに
雑踏の一部だったあの頃の僕に
立ち止まらぬ君は毒だったんだ

救いようのない馬鹿な僕には
眩い笑顔の 裏に隠された
ひび割れた傷だらけの脆い心が
崩れていくことに気付かなかった

幼い僕は愚かすぎてさ
優しい君は強がりすぎた

いつも、はっと息を呑むように
空に解けた君の姿が
すっと 僕の視界を掠めてくんだ
「ああ、いま」
あの日、そっと息をするように
空に融けた君の涙が
ふっと 笑う横顔辿ってたんだ
ただ


「居なくなってよ」と声を上げた
たった一度だけ 突き付けるように
自分しか見えなかったあの頃の僕に
君の死んだ音は届かなかった

幼い僕は大人になって
優しい君は───


ずっと、ずっと追い掛けてたんだ
君が解けるその前からさ
今更
ごめんなんて間に合わないけど

ねぇ、

あの日、はっと息を吐くように
空に解けた君の全てを
ずっと 僕は愛してやまないままだ

空よ、

はっと息を吐くように
君を手離してくれないか
還る場所は此処だと癒えないままだ

まだ、まだ、ああ

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
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解告歌

かいこくか

閲覧数:98

投稿日:2018/06/18 17:29:30

文字数:522文字

カテゴリ:歌詞

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