さよならを言うのはいつも君からだった
何かに誘うのは私からで
心を痛めるのも私だけだった
それでも会いたいと願っていたのは
君が全てだったから
それだけなんだろうな
君の好きな歌が聞こえる度に
つい口ずさんでしまう
別にもう想っちゃいない
だけどこれだけは忘れられないでいる
君の好きは私の好きでした
歌も小説も食べ物も
全部全部好きになりました
でもひとつだけ好きになれなくて
それがどうしても大嫌いで
それだけが心残りです
思い立って君の暮らす街に来たよ
切符の値段もわからなくて
初めて来たんだってことに気づいたよ
鞄の奥底に忘れていたチョコ
甘い味が胸に染みて
やけに美味しく思った
煙草の匂いが横を通って
ふと思い出していた
君の吸う銘柄のこと
少し真似してもいいかな、なんて嘘だ
夕暮れ染まる街の雑踏に
面影を探す なんて無粋だ
もし見つけたらどうしたらいい?
どうせ何もできずに見送って
瘡蓋を抉る それだけなのに
耳元囁く あの歌のように
君の好きは私の好きでした
歌も小説も食べ物も
全部全部好きになりました
でもひとつだけ好きになれなくて
それがどうしても大嫌いで
それだけが心残りです
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