ジャムを煮る音が下から聴こえた
だけど芳香は漂ってこない
屋根裏で独り 膝を立てて
今日の晩御飯なんだろうと

窓の外を見た
鯨が跳ねていた
地面は【gentlemen】の傘で埋まり
大鋸屑の雪がはらはら降っている
月を削ぐ寡黙な黒い巨人

ああ怖い ああ怖い
こんな怖い日は
屋根裏が安全なのだ
錠前を掛け
騒ぎ起こす鳩
眼に入れないように
毛布で肌を隠したの

奴が振り向いた!

飛散したダウンボール
洗面器
包丁
外の方がマシよ
【door】を開けた

「やぁmygirl friend
こんな夜に
パンでも買いに来たのかな」

「あぁmyboyfriend
会いたかったわ
二人で遠くに逃げましょう」

例えば数学の街
23の結婚見に行こう

例えば白糖の城
そこで僕たちも結ばれよう

綿棒に乗って飛んで行くの
【sky fish】の群れ追い越して

秘密の扉開けてみようか
開けるよ
開けたよ
もういいかい

そこは温い部屋
心臓の近くにあるの

開けない方が良い種類の
蓋のひとつよ

知らなきゃよかったわ
誰もがその場所に
見てはいけないものがあるの
みんな胃袋の中さ

ああ怖い ああ怖い
こんな怖い日は
安全な場所など無いのだ
錠前を開け
何処へ行けばいい
端の無いこの往路
私はもう気づいたの
帰りの道も無いこと

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

途轍もない恐怖

閲覧数:297

投稿日:2016/05/15 18:52:23

文字数:568文字

カテゴリ:歌詞

オススメ作品

クリップボードにコピーしました