上目遣いに見た満開の桜の木
ひらひらゆらゆらと花びらが舞い踊る
後ろめたさのない美しさと華やかさ
石ころひとり蹴る私も見惚れていた
　
あなたが
みんな見惚れるキレイな花を咲かすことは
生まれたときから
すでに決まっていることなのでしょう？

私もキレイに花咲かせたいよ
私の花びらはキレイですか？

たとえ、たとえ…
ひとひらの花びらでも
腕を上げて飛ばしたい

いつか、いつか…
ありふれた花びらでも
胸を張って誇らしく咲かせたい


みんなが見つめている満開の桜の木
はらはらふわふわと花びらが包み込む
わけへだつことない温かさと優しさ
石ころひとり蹴る私も包み込む

あなたが
みんな見惚れるキレイな花を咲かすことは
生まれたときから
すでに決まっていることなのでしょう？

私もみんなを喜ばせたいよ　
私の花びらは必要ですか？　

たとえ、たとえ…
誰にも見られなくても
空に向けて伸ばしたい

いつか、いつか…
ありふれた花びらでも
胸を張って誇らしく咲かせたい　


あなたが落とした花びらを
よくよくと見てみれば
いびつな形をしていた…


たとえ、たとえ…
ありふれた花びらでも
これが私と叫びたい

いつか、いつか…
あなたのその花びらと
ともに、ともに…
心から喜びたい