桜散りし頃に、愛を知り
桜花の中に忘れし君の思ひで
拾い集めるがごとく
別れ路を辿り続けし様


摧滅、虚空夕空の中、遥か新草 花朝の檻
死ぬるばかりは真ならば、連理之枝儚き幻影
柳緑花紅、春宵の月
はらはらと散るは、雅華
囃子奏で、絢爛回向
末枯れた君の手

東風吹かば、風花によく似た
払暁に狂い咲く華の名
触れ合えぬ縁、慮る
星辰は流れ、久遠の日々
東雲の空に、浮足立ち
合わせ者は、離れ者と知る
今際の際まで懸想続く、花残月

桜散りし頃に、愛を知り
桜花の中に忘れし君の思ひで
拾い集めるがごとく
別れ路を辿り続けし様
桜舞し頃に、恋い焦がれ
水面に揺れ消えゆく君との思ひで
風交じり桜散る夜
嗚呼、人知れずわれ恋ひ死ぬれば...


最奥、沛雨五月雨は過ぎ、宿世結ぶは佳月の下
死んで花実が咲くものかと、無常の風時を選ばず
幽明、境を異にしては
はらはらと散るは、陰華
山紫水明、八十八夜
離れ行く君の手

恋風は、幽世によく似た
心奥に乱れ咲く華の名
現し世に生きる意味など無く
泡沫の日々消えてはかなき
最果ての空に、夢を抱き
憂い忘れな草摘みし時に
思ひ出づるその悲しみは、幻影の色よ

涙枯れし頃に、哀を知り
涙雨の果て、置き去りし君の思ひで
流れ行く砂のごとく
元に戻すことなどは出来ず
君と舞し頃に、思ひ果て
水面に揺れ映るは、繋がりし手と手
ただ待つは姥桜よ
嗚呼、君知らずわれ孤独なれば...


―「さくらさくら」と詠いし声聞こえ
終わりなど何時でも良いと思える
陽炎の中見える可憐な君
時の中でただ惑う桜よ―



桜散りし頃に、愛を知り
桜花の中に忘れし君の思ひで
拾い集めるがごとく
別れ路を辿り続けし様
桜舞し頃に、恋い焦がれ
水面に揺れ消えゆく君との思ひで
風交じり桜散る夜
嗚呼、人知れずわれ恋ひ死ぬれば...

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

ワレコヒシヌレバ

閲覧数:125

投稿日:2014/09/03 18:39:55

文字数:776文字

カテゴリ:歌詞

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