立ち昇る靄(もや)に咳き込んだ
今思えばそれが最初だった
曇り硝子の向こう側に
伝えたい思いを絵取ってみた

甘い香りが僕を酔わせて
閉じた瞼を君に依らせた
遠い感覚がまだ癒えない
嘘も願いも夜に溶かした

止め処なく零れたら 歩き出せる気もするよ
声も時も僕らに 何かを思い出させた

君を煙(けむ)に巻いた日 見合わせる顔も無いな
君の長い睫毛は 盲目だと嘯いた


消えかけの靄を吸い込んだ
今思えばそれが最後だった
鏡映しの他愛なさは
僕らに比例して下っていく

強い香りが君を酔わせた
緩い夢想は過去に薄れた
遠い感覚もいま褪せてく
嘘も願いも朝が閉ざした

代わらない思いなど 棄ててしまえたらなんて
愛も夢も僕らに 何かを思い出させた

君を煙に巻いた日 見合わせる顔も無いな
君の長い睫毛は 盲目だと嘯いた


今も耳に届く 幼すぎた声が
背中合わせの意味の縁を掠めて

意識など要らないと云う


止め処なく零したら 歩き出せる気もしたよ
時間だけが僕に 空漠(くうばく)を燻(くゆ)らせた

君を煙に巻いた日 憂いが顔を歪ませ
君の長い睫毛が 晴眼(せいがん)だと揺らめいた

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい

シガレット

嘘だと云ってよ。

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投稿日:2013/08/05 00:27:00

文字数:497文字

カテゴリ:歌詞

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