交差点行き交う人の波
まだ歩きなれない若い背中見つけるたび
写し鏡のようで顔を背ける
満員電車しかめる顔
まだ優しさ保つ顔とぶつかるたび
昔思い出して顔を背ける
捨てようとしても捨てられないでいる無骨な背中不器用なまなざし
忘れそうになってはっとさせられる素朴な笑顔優しい声
裏通り飛び交う世慣れた声
まだはち切れそうな若い身体こともなげに
まるで売り物のように売られていく
仕事を終えて繰り出す街
まだ注ぎなれない手で注がれる酒を
偉そうな顔で飲んでみる
捨てることにして捨てたことにした無骨な背中不器用なまなざし
忘れようとしても忘れられない素朴な笑顔優しい声
遠く遠い場所に置いてきたはずの故郷がいつまでも追いかけてくる
遥か遥か昔に蓋をしたはずのの故郷が今頃追いかけてくる
捨てることにして捨てたことにした無骨な背中不器用なまなざし
忘れようとしても忘れられない素朴な笑顔優しい声
忘れたことにして
捨て去ったことにして
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