蒼白い月はもう
見飽きたと呟いて
紅く染まる時を
未だ待ち続けてる

深く冥い夜に
紅を身に纏い
降り立った姿が
忘れられないまま

一目見るや魅かれあった
赦されない二人の出会いは

刹那 夢を見るが如く
吐息重ね 揺らめいた

咲き誇れ 常世の華よ
この身など捧げても構わない
願わくば その眼差しが
僕だけに向くものであるように

舞い踊れ 紅蓮の姫よ
添い遂げることが叶わないなら
今だけは この腕の中
あの鮮やかな月が欠けるまで


言葉を尽くしても
伝わる気がしないよ
君はただ静かに
耳を傾けるだけ

この夜が明ければ
夢から醒めてしまう
隔てられた壁は
あまりに大きくて

ここに君を繋ぐことも
僕が君について行くことも
選べないと判っていた
離したくなどないのに

咲き乱れ 散らざる華よ
その想いを永久に抱えたまま
瞬きの 合間に消ゆる
僕の名を忘れずにいておくれ

舞い上がれ 逆巻く風よ
別たれた世界の闇の中で
お互いを 呼ぶ声だけは
どうか掻き消さないでくれないか



薄白く 空が明るむ
最後にこれだけは伝えようと
言いかけた 僕より早く
君の指がそっと口を塞ぐ



咲き誇れ 常世の華よ
「貴方の為」と手を離す君が
目を伏せる その瞬間に
こぼれ落ちた涙は誰の為?

舞い踊れ 紅蓮の姫よ
遠く遥かな暁の人よ
今日もまた 待ち続けてる
この蒼白い月が欠けるまで

ライセンス

  • 非営利目的に限ります
  • この作品を改変しないで下さい
  • 作者の氏名を表示して下さい

蒼月蝕

閲覧数:220

投稿日:2013/04/28 17:57:16

文字数:597文字

カテゴリ:歌詞

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