A
もはや予測可能な現実を 人質に取った犯人に
結局発砲できなかった警官の 行方を探すニュース
そんな風に心の裏側だけ 切り取れないことを知った僕は
死ねずにいる 逃げ場を探すだけ
その警官と犯人と現実は 何を考えてたのだろうか
推測で振り翳す 白黒のテレビを消して
B
生きるために食べるのか 食べるために生きるのか
そんな問いに似た 繰り返しの冬を
襟立ててなお吹き込む 秋の寒風に重ねた
C
Perscape 心の裏側に逃げ込んだ僕ら
逃げ込めなかった奴らは 二度と会うことはないと
誰に突きつけてんだか分からない三行半を
度々決別と決めつけてはひとりになることを
Perscape その実逃げられないのは僕らだったのだと
弱りきってしまった心に 包囲網だけが見えた
誰もに突きつけられた無表情な三行半
いつかの記憶の味がした
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