蒼い空が崩れていく　儚い音が響いた
猛り狂う波に風に　光は消え去る

柔らかな雨粒は　いつしか無数の礫と変わって
この大地に渦巻く　全ての音を飲み込んだ

救い無き今　せめて我ら忘我に
身を委ねて　眠りにつこうか

戒めにも耳を貸さず　人は罪を重ねゆき
裁きの夜に　怒り宿し　雷が爆ぜた

選ばれし者たちは　方舟に乗って波間を漂い
許されぬ者たちは身を寄せ　神に届けよと

空へ響かす　祈り　嘆き　虚しく
滅びの歌に土塊と還る

いつからだろう　人が皆　奪う者になったのは
支配することに慣れ切り　愛を忘れたのは

薄れゆく自我(ヤミ)　今は我ら静かに
瞳を閉じて　共に迎えよう

終焉の日を


＊ひらがな＊

あおいそらが　くずれてゆく　はかないおとがひびいた
たけりくるう　なみにかぜに　ひかりわきえさる

やわらかなあまつぶわ　いつしかむすうの　つぶてとかわって
このだいちにうずまく　すべての　おとおのみこんだ

すくいなきいま　せめて　われら　ぼおがに
みおゆだねーて　ねむりにつこおか

いましめにも　みみおかさず　ひとわつみおかさねゆき
さばきのよに　いかりやどし　いかずちがはぜた

えらばれしものたちわ　はこぶねにのって　なみまおただよい
ゆるされぬものたちわ　みおよせ　かみにとどけよと

そらえひびかす　いのり　なげき　むなしく
ほろびのうたに　つちくれとかえる

いつからだろう　ひとがみな　うばうものになったのわ
しはいすることになれきり　あいおわすれたのわ

うすれゆくやみ　いまわ　われら　しずかに
ひとみおとじて　ともにむかえよう

しゅうえんのひお