それでもピアノは鳴り止まない



「友達って一体何だろう」　
「サヨナラが上手くできる人かな」　
ちゃんと寂しくない距離で


「お出かけだ　晴れると良いな」　
「いやいや　雨の音が聞きたい」
愛しい摩擦の後で　

「あの星座はピアノみたいだね」
「ひとつ何か弾いて聞かせてよ」
僕らの凸凹はどうだろう

「君に会いたい」　そんな想いは僕の中にしか無い
この世界に色なんて無い　まなざすのは僕　
知っているのに　忘れちゃうんだ

人に泣き　嫌い　怒り　恋い　祈り　笑う
感情の雨の下　君の意味は？
「終わってしまえ」と願って　ぐちゃぐちゃになって眠っても
朝　残るのは　仄かな幸せだけ

夜の正体


心臓が止まらないように　感情も留まることはない
「予報は哀のち雨です」

傘の裏　君は泣いた　過去の涙
関係無かった物語　2つ　明日の向こうで混ざりあえ

続く鼓動　ピアノが心臓の中から
鳴らす平衡　そこはきっと本音の在り処
感情に疲れて　燃え尽きた灰の中から
また命が産まれるよ



世界の殻を　お互いの内側から
さあ　壊そう　やあ　愛しいストレンジャー
言葉しかないから　ひとつずつ確かめ合っていこう
名前を呼んで

人を知り　語り　縋り　結び　照らしあう
いま呼んだ　君の名は　聞こえるかな？
ぎゅっと繋いだ手　寄り添った　痛みと孤独
誠実でありたい　それだけは変わらないでいたい


「友達って一体何だろう」　
「今の君ならきっと分かるよ　忘れちゃったらまたおいで」