歌詞設定作品

一人きりで音遊び 薄汚れたこの部屋で
小さな声で詠い出す 誰もいないけど
禁じられた玩具集め 浮かび上がる感情(笑み)抑え
色褪せ錆びた剣置き 蝋燭火を灯す
これから始まるよ 最後の晩餐が
愉快で楽しくて 笑い出してしまうだろう
さぁ魔女狩りの時間来た 燃える柱に括れ
ほら見てごらんこれを 酷い有様...

魔女裁判

睦月 夕希

睦月 夕希

中世の西洋。
目に見えない恐怖が世界を覆っていた頃。
異端とされた「魔女」は絶好の鬱憤晴らしの獲物だった。
些細なことで友人と喧嘩をした彼女は、友人を告発した。

――彼女は、魔女よ。

……悪魔に魂を売ったのは、本当は私だったの。

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<1番概要>

人気のない頃を見計らって、友人の部屋に忍び込んで「魔女」であろう疑いようのない細工もした。
最後のエッセンスに怪しげな呪文を詠う。これで準備は完璧。

その晩、何も知らずいつもと同じように夕食を楽しむ彼女を尻目に私は村の偉い人のもとへ駆け込んだ。


<2番概要>

彼女がいなくなった。
想像以上に寂しかった。想像以上につらかった。

私は自分の部屋で一人ぼんやりと思いふける。
棚の奥にしまってあった、怪しげな祭具。
そして大切な友人との1枚の写真。
私はその全てを蝋燭の火に灯した。全部燃えちゃえ。


<最後>

試しに私も彼女と同じように生きながら火にあぶられてみた。
とても、苦しかった。

だからこんなことを友人に強いた私は、きっと地獄に落ちるんだろうな、と思った。

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