歌詞設定作品

A
雨粒を雲が抱えて 変な空ね 心も晴れない 蜩(ひぐらし)
B1
まばたくテンポに 身体が冷やされていく 
好きだったなその 気怠いeyes
サビA1
広がった夢はまだ消えない ユウウツな現状(everyday)
甘ったるくてベタつくの すぐ溶けるのに
B2
至高のシンフォニー 身体は満たされてた...

ice cream mirage

イツカ

イツカ

いかにも夏らしい「ice cream=アイス」と「mirage=陽炎」の話です。
人物が出てこず、性別も、状況も分からずあえて広くとらえられる歌詞にしています。
(曲調的にラブソングかな?とも思ったのですが、露骨なラブソングはなんか違うので…)
ストレートに失恋ソングともとれますが、「叶わない夢」とも捉えることが出来ます。
1番は堪えていた涙(雨粒を雲が抱えて~)が流れた(まばたくテンポに~)シーンです。サビでは夢が叶った後の未来を想像していたのが、叶わなくなっても忘れられない様子を、甘くて口に残るアイスの味に喩えました。
2番では「ユメウツツな過去」「通り雨見送った晴れの日」を思い出しながら耽ってるシーンです。高望みした夢が叶うことを夢見てたけど、そんな夢なんて知らなければこんなに絶望することもなかったのに、というのをアフォガードの「味」「温度差」のコントラストで表現しています。「通り雨見送った晴れの日」は陽炎の発現条件でもあり、「通り雨=クールで振り向いてくれない女性=叶わぬ夢」を見送ったあとの「ハレ=非日常的」な気分を表現しました。
ラストでは夢なんて持つつもりなかったのに、憧れてしまったことを「エラー」と表現しています。陽炎という自然現象も狙って作れるものでもないですし。「雲の切れ間=泣き止んだ」後に、夢が叶わなかったことを「仕方ない」と受け止めて歩き出します。「冷たいのに熱い」はアフォガードのことでもあり、空気と水蒸気が混ざり合わない陽炎のことでもあり、夢と現実が混ざり合わない(=叶わない)ことでもあります。
伝えきれているか微妙ですが、「夏のアイスクリーム」は「絶品」であり「最高の組み合わせ」でありながらも「すぐ溶けてしまう」もの悲しさを表現しています。