歌詞設定作品

君に宛ててさ 手紙を書くよ
このままここで 埃 かぶるけれど 
書いて すぐ 消して
もうすぐ 終わり
記憶を字にしても いつか消えていく
この感情まで 失うのか
消しゴムかけられて 白紙に戻れば
この痛みまで 失うのか
誰に宛てたか 忘れた今も
なんでだろうね 文字を 書き連ねた...

宛名のない手紙

太田PoN太

太田PoN太

「宛名のない手紙」


忘れんぼうの少年は、ある日少女に恋をしました。
少女と過ごす日々は素敵なものでした。
しかし少年は、少女のこともすぐに忘れてしまいます。
忘れたくなくて、文字に残すことにしました。

少年はいつしか覚えていることの方が少なくなりました。
少女もいつしか傍からいなくなりました。
少年は、心に残った少女を消されたくなくて、必死に文字にしました。

少年はなにもかも忘れてしまいました。
もう自分のことすら覚えていません。
ある日少年は一つの手紙を見つけました。
そこには、少女に宛てた自分の言葉がたくさん綴ってありました。
そうだ、忘れたくないと思う人がいたんだった。
少年は思い出そうとしました。何度も何度も、思い出そうとしました。
それでも、少女の名前も笑顔も何一つ思い出せません。
けれど少年の頬には、忘れたはずの涙が流れていました。
少年の心にある感情だけは、まだ確かにそこにあるのでした。





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