空都の投稿作品一覧
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日差しが少し強い。春なのに眩しいとはどういう事なんだろう。マスターのいっていた“異常気象”とかいうものだろうか。
日差しが強い割りには風も吹いている。これに冷たさがあれば良いのだけれど、どちらかというと冷たくはない。
青いマフラーがふわりと風に乗ってなびく。何故だろうか。そんな自分のものに目がいって...春の日差しと、春の風と
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「誰?」
カプセルの横から私より小さい影が覗いた。14歳程だろうか。私より幼い。
「貴方も探検してるの?」
にこりとその少女がこの破棄場の中で無邪気に笑いかけた。
「私ね、余り歌い過ぎると可笑しくなるから此処行きになるかもしれないの。」
私と、同じ。此処に恐怖を覚えるその瞳は。それでも必死に、この世...故障部分有り2
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「…これ以上高い声は出ないです~」
白衣の人が口に手を当てて少しばかし驚いていた。あら、大変。その人はそう言って何処かへ走って行ってしまった。
特に困りはしない。女性ボーカロイドといえど高くなくてはならない訳でもないし。
ただちょっと。少しだけ違いがあるだけ。ただ高さがない。それだけなんだ。不思議と...故障部分有り1
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起動しました。
怪しい所はありますか?
白衣の女性が問掛けたのは私が持った一つの本能。小さな少女は口角吊り上げ似合わぬ口調で喋り出す。
白衣の女性は完成だと嬉しそうに笑っていた。
創られました。
××は出来るかい?
何処かの大富豪が遊びの為に突き出すそれは。小さな少女は片手にそれを握って確かめ笑う。...アヤネ
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怪音アヤ
コードが外れる。
はり巡されていた沢山のコードが一気に。
解放感と脱力感。何もしらない私は全てから解放された様な気がして嬉しかったのを覚えてる。
ふわりと浮いたような気がしてその後誰に寄りかかったのかは覚えていないけれど、とても心地よかったのは知っている。
狂音キョウ
コードが外れる。
あ...起動