李兎の投稿作品一覧
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穢れぬよう 穢れぬよう
ひとしずくの涙
ずっと守り抜いてきたものは
幻だった?
私はだぁれ。
誰も知らない夜道 ワルツの靴音
そのまま水底に深く深く 眠らせて かみさま
汚れたうさぎのぬいぐるみは継ぎ接ぎ
解れた糸じゃ 抱けないわ
歌声は甘口の未練です...迷い夜
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永遠の夜を見る 窓辺に座り込んで 見える景色は何色?
洗礼にも似た月光 溜め息は散り散り 花弁
指先がなぞる星座は あの日の翳りに変わって 墜ちて 墜ちて
閉ざされたドアの向こうで 貴方は泣いてるの 哭いてるの
棄て犬みたいね 憐れみの掌
有り余る愛情を注いでみたい
色褪せた夢を見る 岸辺に臥せて ...Colors
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ゆらゆら揺れながら
おちるゆめをみるの
つかまえてほしい この腕を
伸ばしたまま 伸ばしたまま
冷たい暗闇に融けていくから
おひさまの届かない世界で
貴方の声だけを頼りに
それは とても簡単で
傷だらけの足で幾度も迷子
脱ぎ捨てた靴が見付からなくて...さよなら海の音
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血を吐くように 啼く 鳥のように
唄いましょう 鋭い視線
下らないお伽噺は要らない
夢見る時間は もう お仕舞い
もう お仕舞い
研ぎ澄ませた 爪を立てて 這いつくばって
噛み付いて 舌の根 吐き出す言葉ごと
委ねた身は 永久の海で
明日の陽は堕ちることなく
今日の夜は明けることなく...残骸
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良い子
絵本を読んであげるから
兎の目で ちゃんと見届けて
遠く墜ちていく星を
長い 長い 夢を見なさい
それから それから 静か な 吐息で
名前
なまえ
ワタシをよんで か細い その喉
指先 は 届かないから...エンディング
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淡い カラフル タイル なぞって
こぼれ落ちたら 滲む 血の色
午前2時 水音 掻き消される雑踏
ポツリ、 水面の波紋 赤
明日になって
消えてたら
いいのに ねぇ
明日になって
消えられたら
良かったのに なぁ...浴室
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黒猫告げる断末魔
時代遅れの不幸の手紙
湿った紙を引き裂いて
濡れる雨音に
途方に暮れてみたりした
嫌い、嫌い
お外は嫌い、足が汚れちゃう
泥濘は血の色
雨露は涙の味
窓際の雫が音が...箱庭から
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愛情不信 感情論
心臓を抉られて、嗚呼、
仔猫を埋めた庭で溜め息を吐くの
夢現 覗くレンズの向こう
醒める、褪める、朝日は嫌い
恋をしました、なんて
今さら言えるわけないじゃない
だから見詰めてる
ここから、此所から、ずっと、ずっと。
今日はかわいい花柄スカート ヒラヒラ。...false burial
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雑音まみれのこの脳内
無音を欲して 断末魔
発狂しそうな 目眩 クラクラ
消して 消して 目の前から
ライトの向こう側
越えられないライン
マイクスタンド 蹴り飛ばして
拾う音符はアルペジオ
視線が合ったら 息を吸って
吸って 吸って 吸って 吐いて...murmur
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生きるとか 死ぬとか
もうめんどくさいから
キスしてくれたら それでいいよ
何もかもチャラにしてあげようか
君のゼンブ
脳ミソ フル回転 瞼の向こうで
猫の盛る甘い声 性的にそそられて
アタシの全身を震わせて 狂わせて欲しい って
喚いた喉 噛み付く リアルな舌触り
めんどくさい めんどくさい...リセットボタン
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どうして、と言われたらそれまでなのだろうけど
僕は答えなくちゃいけない
でも答えは机上の鍵にも相当しなくて
目の前の君のガラスのような瞳にも無くて
ワルツ 足踏み踊るの
泣くような音に合わせて 無意識 ステップ
リードは要らないの ただ踊りたかっただけ
目的なんてないよ あなたは呆れるかもしれないけ...うたかた
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見えないものを慈しむ その指先
触れ合わない 隔たり 声は無く
ごめんね そう言った気がする
そう言った気がする それだけで
声を殺して 目を瞑って 耳を塞いで
見えない世界 ひとりきり
それなのに 怖くて 怖くて 震える夜
窓ガラス その向こうに触れたくて
死んだのは誰?
喉を刺す 言葉 論理 命...病室
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溜め息混じり 落ちるメイク
何か足りないの
何か足りないの
だからお願い、誰か見付けて
発熱 火傷しそうなくらい
握り締めて 繋げたネットワーク
羅列される言葉が溢れだして
激流 私の叫びは流される
どうして とか 嘘つき とか
そんな言葉は言わないお約束...落涙ブランク
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指し示す 針 25時
夢うつつ ぼやけた視界 グラグラ
淡い声で 掠れた声で
言えない5文字 弾けて 消えた
消せない傷 合言葉 パスワード
重ね合わせて 待ってる あの日
妄想だけじゃない
軋むベッドは耳障り
喘ぐ喉に噛み付いて
伸びた爪を立てたら...ready
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軋む骨。
あまやかな嬌声。
はしたなく跨ぐ脚。
身を疼かせる快感。
寄せた眉。濡れるくちびる。
揺れる腰。絡ませる指。
ばら撒く吐息。
手繰り寄せる意識。
見つめる貴方。求める僕。
昂ぶるXXX。...視界 酩酊 反転 アンダーグラウンド
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その日は 空が綺麗だったから
それだけだったの。
グラウンドの向こう
突き上げた指先 スタートの合図
私は窓から見ていた
かすかに手を振って わざと返信
その日は 空が綺麗で とても綺麗で
思わず君よりも見とれたんだ
だから 階段も飛ばしながら 息を切らして
古びたドアを開けたの...空模様。
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今日も カレンダー ×印
いくつ貯まれば 終わりはくるの
垂れたインク 滲む世界
消える 消える 嘘つきごっこ
明日も カレンダー ×印
いくつ数えれば 色は変わるの
虹色ペン先 滲む視界
溶ける 溶ける
ひとり、夢見る遊び
堕ちていくわ 星屑になって...カレンダーとロマンス
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いつまでも 気だるくて
うざったるいキスの名残
咥えた煙草は苦くて
日の昇らない朝
ずっとそうならいいのにね
永遠に
開いたネットワーク
羅列された言葉 無言の感情
引き抜いて コンセント
真っ暗な液晶に叫ぶこともせず...空白論
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なんてはしたない顔
しているんでしょう
鏡に映ったわたし
傷付けても 慰めても
気が付けば 午前4時
気が付けば あなた いない
気が付けば、気が付けば
全部 なくしてた
輪っかにした指 向こう側
何が見える?なんて 虚言癖...ロンリー、ロンリー。
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Come on?
叫びを上げた眼差し
余裕無さげに手を伸ばして
そのままブラブラ
お飾りじゃなくってよ
ぎらつく視線
まるで品定め
安物オークションなら
一発でキめちゃいなさい
diving in xxx...diving in the xxx
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電池が切れるまで
それまでの繋がりで
泣くだけ泣いて
それから、
泪のしずく
落ちたら滲むディスプレイ
読めないよ、君からの文字
遠くまで聴こえない
ぽつり、ぽつり、雨粒が落ちてきたようですね
傘がないの...電波
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「もう会えないんだ」
終止符を打ってみた
一方通行 恋愛未遂
「もう会わないよ」
ごめんねなんて言わなくて
そう言っただけの電話
通話終了の音がやけに耳に張り付いて剥がれない、
雁字搦めにしてて、ねぇ。
じゃないと死んじゃうよ、噛み付いちゃうよ。
リストカット、...虚言癖
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憂鬱な日ばかりが続くの 五月雨
呼吸 ため息 五月病
眼を閉じても雨音
耳を塞いでも雨音
泣き声を消さないで 五月雨
曇天 心外 五月病
少ししょっぱさの増した雨
可愛い笑顔も これじゃ台無し
狐のお迎えを待っている
帰れなくなっても構わない...メランコリック
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指先で撃ち込んで、その弾丸
一文字、「×」
それだけで逝けちゃうよ
真っ二つに引き裂いてあげる
ギシギシ鳴く錆びたフェンス
背中越しに聞いていた
アンテナ3本
アナタの言葉、受信中です。
空が遠いですね
煙になって消えてくよ...sweet black devil
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浴槽。
熱すぎる水
煩いシャワー
落ちる滴
それから それから
足先からそこへ身を落として
目を閉じて 耳を塞いで
その中に沈んでみようか
忘れた呼吸
泡になって消えていく...溺死
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ぐるぐる廻って1回転?
世界がパンクしそう
クラクラ グラリ
目眩がするね、綺麗な世界
夢心地にも程がある
世界はワタシが中心です
グラクラ ぱたり
真っ白い天井は眩しすぎた
空の色が真っ赤になったら
ワタシ、消えちゃいそう...墜落地点
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幻聴。幻覚。自殺未遂。
「眠れないの。」
増えるクスリ 眠るおクスリ
赤いくちびるに 白い舌
「眠れないの。」
繰り返し、繰り返し
いつしか泣いた
狂ったように 狂ったように、ひたすらに泣き喚いた。
「眠れないの。」
今夜もまた 君は言う...sleeping pill
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赤い爪先にキスしてよ
そのまま 噛み千切っていいから
指の先から舌でなぞっていって
重く響くベースの音が頭から離れない
シンナーの匂い
夢心地 毒々しい甘さね
綺麗に切り取る画面
長い指が私の肌を犯す
剃刀がね、愛の証になるのよ
黒い爪先に触れてよ...ノーカウント
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好きなのに
両手いっぱいの
愛を数えても
好きなのに
抱えきれないほどの
涙を落としても
好きなのに
好きなのに
どうしてあなたは 私に気付かない
不器用なのはわかってた...あめいろ。
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暗転。
私、死んでしまうの
もうすぐ怪物がやってくる
舌を垂らした不粋な怪物
眼球 脳漿 体液に濡れて
内臓(ナカミ)撒き散らしたら
嗚呼、
ケラケラ 笑う声がするわ
まるで下手な道化師ね
サーカスの檻の中は 一体...幽閉ユータナジー
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ねぇ。
壊したいよ 乱したいよ
あなたのこと あなたのこころ
あたしのこの手で
その首を掴んで
開けたばかりのピアスが疼くんだ
名前なんて呼ばないで
虫酸が走るわ その声
碧い石が繋ぎ止めている
胸焼けがする...見えないいと
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あたしは今日も食事の準備
小瓶に詰まったたっぷりのストロベリージャムは
まるで血液みたいに真っ赤なルビーのいろ
指先ですくって舐めれば
甘酸っぱくて涙が落ちた。
どこかしょっぱくて、苦いんだ。
フライパンの上で
バターみたいに溶けて
染み込んでいくシロップみたいな
そんな甘ったるい恋だったね...ある昼下がりのお食事
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何かを云つてゐる口唇(くちびる)が
脳に認(したた)める恋路(こいじ)を食む
我が君は未だ知らぬ
是の紅き混沌を
壊してと啼いた貴方
やうやくその刻(とき)は訪れて
沼の底に沈められるだらう
俗世のその奥
秘められしは恍惚
愛を知つてゐるのですか...無知の恋情
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お姉さまと御呼びなさい
私を必要としたのでしょう?
必要なのは打ち込む(私に触れる)指先と
声聞くためだけの耳だけよ
低俗な詞なんて歌わせないで
もっとマシな詞は作れないの?
貴方には失望しちゃう
もっと頑張りなさいよ
誰が言ったの?
私がご主人様(マスター)のためだけに歌うだなんて...サディスティック・ロボット
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(嗚呼)
最期の言霊を繋いでゆきましょう。
願いは空虚
愛は骸
生は生けるものへの殺害
死は絶望的狂気
触れた先から 夢 落つる
夢魔 蝕む どうか
絶望ヶ淵への案内を
何時の日か 踏み締める 死に体の...ささやかな
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