cannabanoidの投稿作品一覧
-
薄暗い廃墟に散らばるセンサー
無意識に映り込むこのビジョン
渦巻くビル風に消えてゆく声が
いつまでも耳の中こだまする
ノイズだけの世界も
悲しいだけの詩でも 私は忘れない
闇の中 連れ去られた記憶を
何度も何度も呼び覚ます
輝く空はもう見えないけれど
君を追いかける...有機エンジン
-
光る船に乗って あなたは旅立つ
遠く人の消えた 夜明けの来ない国
崩れかけた波止場に立つ 波飛沫もない静寂
まるで燃えるような あの愛を 知った日には
地獄の奥底にも 光が差し込み
愛しいあなたの声で 目を覚ますの 同じように
優しい夢の中では わがままを聞いて
きっと決まっていた 幸せのかたち
そ...不朽
-
この地に生きる意味を 求め歩き続けるのか ああ
痩せ細ったその足で 強く踏みしめゆく
心臓に染み付いた 故郷の匂いは優しく そう
僕らを包み込んで 導いてくれるだろう
息を切らしながら走る 理由などどこにある
残照に問うても返事はこない
大空を切り裂き舞う あの鳥のように自由に
立ち塞がるものさえ...望郷世代
-
颯爽とした姿は 霧に消えて
探す 山海東西南北 行き交う
夕暮れ時の合言葉 口ずさみ
出逢う 本能導く先まで 赴く
二人が描いた日々 約束の地 違わぬ夢
踊り明かす二人の背に 燃え上がる情念の炎
束の間の戯れごとに 呼びかける地上の魂
夢を抱いた安息の地に 鳴り響く深緑の鼓動
帰る道すら知らぬまま ...情念回帰
-
見慣れた 月の顔 見慣れない 空の色
響く 時の鐘
忙しく 駆け抜ける 眠らない 街の中
佇む影
軋んだ 窓ガラス 正しく 刻む鼓動
揺れる この思い
危険な 綱渡り 懐かしい 緊張感
目をそらすな
空の彼方に 瞬く星の群れを 今 つかむよ
君の願いは 錆つく僕の胸の 中 しまうよ...月夜を急ぐ
-
心細い夜は ひとつ約束して
知らない街並みに 誘われないように
黄金色に染まった 小道を駆け抜け
ささやく声に 耳をすませる
ひとり 夜が終わる頃まで 星を数えている
広い空を 滑り落ちて きみに届くなら
きっとこの胸の中 閉じ込めてた夢を
そっと打ち明けよう 星空の下
森の奥深くに 迷い込んだと...夜が終わるまで
-
破って捨てたい 迷った想いは
引き寄せ合う 今を
構ってあげたい 巣立った器は
星屑へと
いつも忘れがちで 些細な事柄が
夜を駆り立てて 陥れる
満天の 星を目指して進め
息を切らしても 煽りを受け流し
自分を信じて
フラットさせたい 穿った心は...Star Chaser
-
徒に過ぎてゆく 流れるまま 身を潜めて
幽遠の世の中で 零れ落ちる 日々を集め
蒼い欠片 遠く映える 見知らぬ里 望めばまた
名を捨てても 輝きを宿す
あの頂を見上げては 隠された過ちを 思い浮かべる
今待ちわびる天人の 指先から滴る 真実
平穏の楼閣で 漂泊する 識者達の
戯れの果てさえも 導か...未開
-
優しく包み込む朝の木漏れ日
憂える心を繋ぎとめている
世界を照らし出す鏡の中に
楽園だけ求めて
この一縷の光の 暖かさの下に
痛みとの駆け引きは 私たちに許されてるの
一人楽園に夢を落として 俯き眺めていた命の躍動を
一人安らぎの中に埋まり 未熟な情念さえ内に潜ませ続けて
賢しく駆け回る人並みの中
...二人の楽園
-
生返事だけを 重ねて歩いてきた
曖昧な日々が 私を連れてゆく
望んでは消える 意味を求め続けて
箱庭の中で 何を見いだせるの
ああ 気がつけば 捨ててきていた
手元にあるのは荒れた風景
一人で抜け出した街は今でも冷めきってて
深い傷跡が語る 否定の連鎖さえも
古い記憶の隙間で微睡んでいたあなた
甘い...二人の箱庭